キ上の空論#9『みどり色の水泡にキス』観劇メモ(おぼえがき)
『みどり色の水泡にキス』
とりいそぎの観劇メモ(ネタバレだらけ)です。いろんな誤りご容赦ください…
1度目、そして2度目観たときの衝撃はことばにできません……(ので、個人的にぜひ2回(以上)をとてもおすすめさせていただきたい気持ちでいっぱいです)。
以下お話の内容にふれています。
⚪︎゜
1度目は、マコトの一生とミドリちゃんの記憶とマリちゃんレイちゃんの思いに心臓をぺしゃんこにされました。終演後だれもいない舞台上をしばらくぼうぜんとながめてました。
2度目ははじめの10秒くらいからなみだがでて、4歳のマコトの持ってるものを見ていろいろ思い出してざわっと鳥肌が立って、セリフや行動の理由に圧倒されてとにかくたまりませんでした。
それ以降はもうそこかしこ、かわいくて癒されてむねがひやっとして胃を絞られるようになってあたたかくなって、終わったあとはやっぱりぼうぜんとなります。
メモ
⚪︎゜
- はじまりの話 まるい月あかり、きれいな海、音楽 がちょっとおなかのなかのことなのかなとなんとなく思った
- 4つのマコトが飛行機で遊んでる
- 『好きだった』記憶は妹のミドリちゃんの記憶から続いてるのか
- へんたいの扉の前
- じいちゃん最高に好き「おうサンキュ!!」
- お母さんの円やかなお声とてもすてき
- ハルヤマハルちゃん
- 「死んだもんは死んだ。それだけや」のことばに終盤おしつぶされる
- 山岸ちゃんの「ごめん。落ち着こう?」かわいい
- 風鈴がときどきなる
- 服が落ち着かないレイちゃん
- マリレイが特にマコトとハルちゃんを見てるとき泣けてしょうがない
- 11歳のときに未来がないと言ったことのいろんな影響
- まくらを押しつけてるあいだマコトも息を止めてる
- 妹のミドリちゃんが亡くなったときの選曲が…歌詞よく和訳できないけど胃がえぐられた
- バッグの落ちる音と曲の切れるのがめちゃくちゃ好き
- 「青あおー!」
- 親友のことをよく理解してる上で付き合ってる(付き合っていく)アリワラの優しさ
- 「はいはいはいはい。」「地べたで寝いっ」先生かわいい
- 星の王子様もむずかしいマコト
- なななななななな
- 上杉君とアリワラがマコトとミドリ先生を見守ってるのがめちゃくちゃかわいい
- 水きり
- この本の内容も終盤に(略)
- この3人がとにかくかわいい
- ミッツさんを抱きしめるアケミさん大好き…ふたりで何かつぶやいてるのかわいい
- ちゃーんちゃーん
- ミドリ先生のことを伝えるアリワラの声のトーン
- マコトの話をいつもちゃんと聞くハルちゃん
- ユミさんが好きすぎる
- 店員さんおもしろすぎてずるい
- アキホちゃんの声がとっても好き
- ミドリちゃんの笑顔を見てると元気になれる
- マコトに向き合おうとするミドリちゃん優しい
- 合戦な
- ユミさんの言う一般的な考えをわかっててマコトに協力する友人たち
- マコトとミドリちゃんが出会うと恋になってしまうんだな、とこのへんでしみじみ思った
- ユミさんが好きすぎる
- アホ3人+ユミさん最高
- 助けに来るユミさんかっこいい
- ミドリちゃんが現れるたびにうれしくなるし不安による動悸がものすごかった
- 友人に恵まれてるマコト
- マー子ちゃんを「もういいわ」したときアリワラの考えがわかってものすごく泣けた
- お母さん…
- 東京に住むと言ったマコトに対するアリワラの言動にも泣けた
- 山岸ちゃんとマー子ちゃんの立ち位置ふしぎかつ不可欠(癒し)
- 店長さんずるい
- 目の前が変わる
- バイト仲間のいろんな夢とマコト
- マコトの今までとこの後を考えて、あのときミドリちゃんを殺してなかったら今どうなってたんだろうと思った
- マコトを遠くから見守る友人たちが出てくるとほっとする
- ハルちゃんと結ばれた縁と、ミドリちゃんとの縁のいろいろのちがい(アリワラ、ユーチューバーが言ってた『縁』の意味)
- レイちゃんとマリちゃんが失われてしまった瞬間
- 双子かわいいしお名前すてき
- ミドリちゃんの記憶のことがほんとにほんとに衝撃でしんどくて、余計につらかった
- あたたかいミドリちゃんの声と笑顔
- ミドリちゃんを殺したマコトの、とにかく生きていてほしいという願い
- もっと、もっと、会いたかった と離れたミドリちゃんは自分が死ぬことをわかってたのか
- 多分ぜんぶわかってての今のハルちゃん
- 妹が好き は 無い と言ったハルちゃん、死んだもんは死んだ と言ったハルちゃん(とレイちゃんとマリちゃん)の未来
- 血のつながりということばがマコトの行動や考えを縛ってつくっていった→ハルちゃんが言ったこと(ふつうの考え)
- 嫌になったのかもしらんねぇ、で 誰に文句言えばいいんですか を思い出す
- 恨んでるわけでも憎んでるわけでもない、ただただかなしい
- どの時点でこわれてたのか最初からか、だんだんひどくなったのか、善悪の話じゃないけどどこが間違ってたのか悪かったのか
- マコトの感情がずっと途切れずに話のなかにあって、ずっと何かが欠け落ちてる感じの感情の現れ方をしてるように見えた
- 「次はいつ会えるやろなぁ」「おれら?」『なんで…いつでも…』で泣いた
- ぜんぶわかってるマコト
- さいごのハッピーウェディングがひたすらしあわせだししんどい マコトが見た夢みたいにみえるけど車いすのミドリちゃんは前の記憶を引き継いでるのか
- マコトが感じ続けてきた気持ちを、ミドリちゃんも感じていくことになるのか、マコトのたましいも別の体に入ることもあるのか
- 恋に生きて生かされてるマコトの話
- またはじまりを見ると、また繰り返していく輪廻の話
⚪︎゜
観るたびに観終えたあと友人のことばが耳に入らずぼうっと上の空になってる自分がいて、上の空…!と思いました(?)
カーテンコールの役者さんの姿やいろいろで泣けてきます
役者さん方の演技がほんとうにぜんぶ好きすぎて、マコトにとってはすさまじいことかもしれないですが、ずっとこのまま舞台が終わらないでほしいと思ってしまいます
また観て、落ち着いてじっくり咀嚼して書きます
砂岡事務所プロデュース『変わり咲きジュリアン』感想メモ
8月下旬に行われた『変わり咲きジュリアン』の感想です。
まったくもっていまごろ感想を書くのも非常に、どうしても野暮になってしまうから、と思うのですが(ほんとのほんとに野暮すぎるのですが)己の備忘録として残しておきたいと思います。
以下かなり個人的な感想です。さまざまな誤り等どうかご容赦ください。妄想甚だしいです
日本語壊滅・おなじことばっかり書いてあります。時系列ははちゃめちゃです。
ときどき加除訂正します
(9/30 コピペしたのがぬけてたので音楽の部分などちょっと追記しました)
⇢ ⇢ ⇢
✥
誠一のおもいでの夏は、ひりつくような やわらかい時間でした。
死を前にした人間がこんなにおだやかで凪いでいるものなのかと、誠一のもつ空気感というか性質に 初っ端から静かに衝撃を受けて泣きそうになりました。
誠一がもともともっている性格が大きいんだと思いますが、ただ暗そうとかいうだけではなく、この最初に感じたほのかなあたたかさは話のさいごまでずっと続きました。
傍若無人というか、人を食ったような、失礼の権化というか、ああいった生業をしているにもかかわらずああいった勢いの死神に目を付けられても、なでられるのを鬱陶しがる猫のような物腰で付き合っている誠一の姿が印象的でした。
はげたかとしゃこを検索してものすごくなるほどと思って笑いました。
その一方、もし榎本が声をかけていなかったらと考えました。あのむりやりけしかけるデリカシーのなさと にくめない愛嬌が、フラットな(そうならざるを得ない現状の)誠一の感情と記憶をすこしずつ動きのあるものにしていったのかなと思いました。
榎本と関わっていなかったら誠一はあのまま、いろいろな人や出来事を思い出すこともなく、誰に再会することもなくさいごの時を迎えたのかもしれないと思うと、そして元来の大人しい性格を思うと、榎本の遠慮のないむちゃくちゃな言動に振り回されたことが逆にとても良い影響になったのではないかと思いました。
誠一の記憶を、粗雑に見えて慎重に引っぱり出そうとしている榎本や、その榎本のことばで自分のつぎの行動を決めている誠一のバランスがとても好きです。
✥
ジュリアンと誠一の対比があざやかでした。
靴をぬいでかばんに入れ、手をさしのべたジュリアンをじっと見て手をのせる誠一が、つぎの瞬間なになになになに!?となるところが大好きです。
幼い誠一はジュリアンに引っぱられるように、現在の誠一はジュリアンの外側を走るのが、過去と今が混在しているようでした。
不幸のすごろくがジュリアンの人生をつくっていることがわかったとき、とても人間らしいなと思いつつ心苦しくなりました。
悪いことが起きたときの心の準備をしておくため、ひとりで苦しみながら賽を振っていた期間が長くてつらそうでした。
ジュリアンに寄り添うように、一緒に遊びたいと伝える誠一の行動の理由を考えたとき、性格を念頭におきつつ、榎本のいうように初恋の人だったから(恋という範疇の感情より広いような)なのかもしれないと思いました。
幼い頃に打たれた記憶が薄らいでいるということが意外で、でもそれは相手を思っているからだということと、相手の傷を無意識に理解していたからなのかとも思いました。
誠一のもともとのやさしさと、ある種達観している部分と、相手を好きで大切にしたいという気持ちと、いろいろな感情がやわらかく重なって、ジュリアンの傷をおおっているように感じました。
✥
両親のいない誠一にとって白瀬さんの存在は大きかったんだろうと思います。底抜けの明るさで愛情深く接してくれて、虫とりの遊びも声をかけてくれて、あたたかく包んでくれる人だということにほっこりしました。
三春ちゃんの物の捉え方に対して「父ちゃんが間違ってた」と言えるのが、白瀬さんのとてもすてきなところだと思いました。
三春ちゃんの誠一に対する気持ちもやさしかったです。小さいのに筋の通った考え方をしていて、誠一と対等であろうとするところや、自分のことに対する意思もとても心地よかったです。
ジュリアンのことを白瀬さんに黙っていた三春ちゃんが本当にほんとうになんという考えをもっている子なんだろうと毎回泣かずにいられませんでした。
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踊りがきれいだったと言ったり、早々自分が長くないことを告げたり、死後の始末を三春ちゃんに頼んだり、次々と思いを伝えている様子が、20年の空白を感じさせないというか誠一にとって白瀬家は今でも家族だったんだなと思いました。
榎本に「最後に友達ができてよかったよ」と伝えたところも、素直で、自分以外の人間に対する気持ちがきちんとととのっている人なんだと思います。
だからこそそのことばたちの意味が相手に深々としみこんでいっているようにも感じて、誠一のことばを聞いた相手の表情にいつも目を奪われました。
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先輩の死を語るとき、思い出が榎本の頭の中からじわりとにじみ出ていて、いつもは飄々としている顔つきがうつろになる瞬間があって、その姿を宥めるでもなく受け止めている誠一も含めてとても心に残る場面でした。
過去と現在の境目がはっきりしつつどこか曖昧で、現在の榎本の目に映っている先輩の姿が切なかったです。今まで先輩の話を誰かにしたことがあったんだろうかと、死を前にした誠一に話したくなった・先輩のことを思い出した理由を考えて、死神のもつ傷は小さいけど深いのかもしれないと感じました。
榎本がこの仕事をしている理由や、さまざまな言動の理由もいろいろ考えましたが、長くなるのでやめます。
はじめこそ死神やらしゃこやらと称された榎本ですが、最後に誠一の友人として再びアパートへ「かならず来てくれよ」「みとどけてほしいんだ」と声をかけられて、なんとも言えない表情になっていたのが忘れられません。どんな心情だったんだろうと考えが尽きない部分でもあります。
ありがとうと言われて、誠一と三春ちゃんを撮影せずに俯いてのどを震わせていた榎本が、絞られるように「撮りたいのは今なんです」と言ったのも、撮りたいという思いだけでなく、もしかしたらどこかに誠一とジュリアンに再会してもらいたいという気持ちがあったのかもしれません。その気持ちは観客もその瞬間までは同じで、でもその思いは他者のエゴだなと思いました。誠一とジュリアンにとっては『今会うこと』が一番大切なことではなかったんだなと思い、もどかしくなるのと切ないのとでたまらない場面でした。
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大人になった三春ちゃんが最初頑なに帰れと言うのは、過去を思い出すのがつらいと知ってるからなのかなと思いました。
お父さんと楽しくごはんを食べているときに、三春ちゃんの今が重なるところは涙なしに見られませんでした。
誠一にも会えなくなって、お父さんもいなくなってしばらくしたところに、20年振りに誠一に会ったと思えばもう長くないと伝えられた状況は、想像がつかないくらいの苦しさだと思います。
幼い誠一と三春ちゃん、今の誠一と三春ちゃんの声や心情が重なりながらのやりとりは、お互いの思いをしっかり伝え合っていて、心揺さぶられました。
誠一がジュリアンに会うのを手伝う三春ちゃんの人の良さは、昔と変わっていませんでした。
片付けを頼む誠一と、頼まれてわかったとだけ返した三春ちゃんの短いやりとりのあと、「またね」と言える三春ちゃんがほんとうに…あれが直接かわした最後の会話だったのかと思うと、言葉になりません。
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最初「修五のところに帰るくせに」と言っていたのは、好きな人が彼のいるところに戻ってしまうのがさびしいとか悔しいとかの感情かと思ったのですが、修五に殴られていることを知っていた状態だったらまた違った意味になるなと思いました(このへんの時系列がよくわかってなくてすみません)
「嫌がったのはジュリアンじゃない、自分かもしれない」と言っていたのも、自分が行くとジュリアンが苦しむと思ってのことだったのかもしれません。
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修五は見ていてとにかくつらそうでした。
誠一と笑顔でふざけあったり一緒に遊んでいるところがとってもかわいかったのですが、そのときは心から楽しんでいるとして、多分とてつもなく生きづらいのではないかと感じました。
零を殴ってしまったあと、泣いているのを隠すように誠一に明るく声をかけているところに胸がしめつけられました。
ジュリアンにひどいことをしているんだから、誠一が修五に嫌な感情を抱いていてもおかしくないと思うのですが、殴ったあと泣いている修五を見ても騒いだりせず相手の気持ちをだまって考えているような誠一にも涙が出ました。
六実ちゃんと結婚することを零に伝えるとき、零が平気なふりをしてドライな返事をしたのを見て、悔しいような悲しいような顔をしていたのが泣けました。
六実ちゃんはまだ子どもであって自分のことで精一杯という感じがしました。住む世界を間違えてしまうとこういうことになってしまうんだろうなと思ったり、まだ大人の世界で生き抜く力や考え方が身についていない感じもしました。
ジュリアンも、修五も、六実ちゃんも、それぞれ別の生きづらさを抱えて生きているんだと思いました。
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誠一と同じくらい、白瀬さんはやさしい人なんだと思います。
常に誰かのことを思っていて、それが大人でも子どもでも対等で、ほんとうにすてきな人でした。
三春ちゃんを残していくことになってしまったのがとてもつらかったでしょうが、自分の娘を信じて「大丈夫」と言っていたのが泣けました。
残された三春ちゃんは、誠一の死まで一緒に抱える形になってしまうのですが、やっぱりそれでも大丈夫と言い切れるいい意味でざっくりとした気持ちのよい信頼関係がすてきでした。
白瀬さんとお酒を飲むことができて、誠一はきっととてもうれしかったでしょうし、お互いが立派だったと言い合える存在にあの場所で会えて、見ている側もほんとうに満たされた気持ちになりました。
✥
誠一は幼かったから、ジュリアンや広島のことをいい思い出として記憶しつつ、靄をかけたまま大人になりましたが、ジュリアンは大人として大人の記憶の状態で20年を過ごしてきました。
同じ期間でも、その差による苦しみはまったく種類や程度の違うものだと思います。
ジュリアンからみた誠一の存在や20年間のことにについて考えると、目が回りそうになります。気の遠くなりそうな思いをしたんだろうと想像してしまいます。
そのことも誠一はあのとき理解して、あの結果に至ったのだと思いました。
終活の第一志望はジュリアン、という中盤の台詞を思い出して、このおわりの流れの意味をずっと考えていました。
✥
回想するときは「とっても楽しかったです」と叫んでいた誠一が、さいごにジュリアンに宛てた手紙を読むとき やっぱり表情や声が凪いでいて、ジュリアンの姿を目にすることも直接ことばを交わすこともありませんでしたが、会って話す以上の意味があって それが二人にとってはとても大切なことだったんだと思います。
会わないという選択とさいごの手紙に、20年前の誠一と変わらないやさしさを感じました。
✥
新幹線のシートは、会いたい人に会える場所なのかなと思いました。
窓の外の風景がめまぐるしく過ぎていって、列車の中はおだやかに時間が流れていて、ふと思考を巡らすと隣に会いたい人が座っている、そんな場所かなと思いました。
↬ メモ
⚀
- ほかには何も望まないから、はじめからなかったことにしてほしい という望み
- new、acad、emyのときのスクリーンの音と静寂
- 踊るジュリアンを見てるときの目
- スマホじゃダメなんだああいうのは。
- ジュリアンが口遊んでいた歌を現在の誠一も歌ってる
- ステージ上のジュリアンの姿を高いところでいつまでも見てる
- やだなー!明日が来なけりゃいいのになー。
- 銭湯は「世界一楽しいところなんだよ」
- 記憶と現実が曖昧になりながらジュリアンのもとに向かうところ
- 落ち着いた抑揚の、あたたかくて深みのある声
- 打たれるのは痛いよね
- 榎本にしなだれかかられて鬱陶しそうに腕を退ける
- ソファに気怠げに体を投げるところ
- 時々死ぬことについての考えをこぼす
- 三春ちゃんの洗濯物を丁寧にたたむ
- 「お前には会えた。おじさんにはもうじき会える」
- 小さい頃裸は見たし、の素っぽさと三春ちゃんの目つきと榎本のため息
- 「最後に友達ができて」ということばの重さ
- 自分の死期にあっても誰かを優先したり思ったりする
- 誠一という人物の人柄と行動と最後を見ることができてよかった
⚁
- 誠一を抱き上げたり頭をわしゃわしゃ撫でたりするときの最高な笑顔
- タバコの匂いがものすごく白瀬さんぽいタバコ(?)
- 子ども相手にも非を認めて爽やかに謝れる大人、子どもと対等に話せる大人
- 圧倒的な包容力
- 誠一宿題やったのかー!
- 三春ちゃんの手料理をかき込む父 あのシーンがかわいすぎて、ほんとにいい親子だなぁと思った直後の涙腺崩壊
- 虫捕りの話が最高 蝶の良し悪しがわかる=品がいい
- まさか、泣いてんじゃあるめえな!偉そうなこと言ってごめんなさい!!
- 新幹線でビール、大人だから楽しめるし、誠一に会えて白瀬さんもうれしそう
- さいごに誠一と飲んだビールの匂いもすごく白瀬さんぽくて泣ける
- なかなかどうして大丈夫だっぺ!
- ざっくばらんな、気持ちよく大仰な、突き抜けて明るい白瀬さんというおじさんはこの物語に必要不可欠
- 白瀬親子大好きすぎる
⚂
- かなしいのとかわいそうなのは同じこと?
- 誠一の絵日記にぜんぶツッコミ入れてるのがめちゃくちゃかわいい「オスならええよ…?なんでメスなん!?」最高
- 帰る誠一を見送る三春ちゃんの涙
- 料理を振る舞う気持ちがやさしい
- お父さんとふたりでごはんを食べているところに大人の三春ちゃんがコンビニ袋持って現れて涙腺崩壊した
- ダンスがかっっっこいい かっこよすぎて夢中になって見てしまう
- 誠一が来たから夏休み
- 白瀬さんとほんとの親子みたいに見える
- いちばんしんどい立場にいるんじゃないか
- 「「笑えんよ誠一」」
- 再開直後は拒否してたけど、だんだん三春ちゃんのやさしい部分が出てきてて大人になっても変わってなくて泣ける
- あの場面で「またね」と言える三春ちゃんの心のまっすぐさ
- ちいさい頃の三春ちゃんも大人になってからの三春ちゃんも大好き
⚃
- 実にいい・青とか紺とか寒色の誠一と真っ赤なジュリアンの対比がきれい
- ものすごく失礼なデリカシーゼロの人なのに憎めないところがあるのがにくい
- 誠一と似てるところ、考えが同じ部類の人間(不幸自慢⇄理解もある)
- 糸屋『さん』と榎本『くん』
- 黒い紙に墨を垂らしても面白いことはなにもない
- 記憶をひきだすときの言葉選び
- 白瀬さんが登場したときとカエルの鳴き声のときの顔
- ジュリアンが脱ぎはじめて!?となりつつ、舞台を見続ける誠一の腕を引っぱって降りる
- 「何を!?」「……は(ふぁ)い?」
- 貧乏ゆすりしながら次の動きを待つ
- 先輩の影響・撮ってやろうと思う、撮りたい の範囲
- タバコをいじる
- 瞬殺の腕相撲が痛そう
- 「糸屋さん観ます?野球。」「……」「…ん?」
- 「新幹線が速すぎてタイムスリップしちゃったかな」
- 誠一の記憶や感情の靄をはらっていたのが、誠一に感情を揺さぶられている
- いろんな冗談が冬にはつらくて大事なものになっていそう
- 「僕……?」「わかりました」
- おとなしくて控えめな彼らしい最期をどう看取ったのか
- 最後の年が明けてからの録画、すぐに撮らなかった理由・録画は誰に向けてのものか
⚄
- きっかり2週間
- なんでもええよ!よくないわ!のリズムの良さ
- 自分でどうにもできない状態に見えるのがつらい
- ジュリアンを見つけて今度こそ、と思ったのかもしれない
- でもやっぱりだめだった、だから泣いてるように見えた
- 修五とジュリアン、修五と『零ちゃん』
- 白瀬さんとの関係性
- 誠一のことをどう捉えてたのか、かわいいガキと思ってたのか、どこかですこし妬いていたのか
- 誠一を抱っこして降ろしてあげたあとの頭わしゃわしゃが泣ける
- 六実ちゃんとは幸せになれたのか
⚅
- まだ学生のような心の持ち主
- 歳をとれば変わるものなんだろうか
- 感覚とアウトプットがまっすぐすぎて不安定
- 歌声がとてもとてもきれい…ジュリアンとのハモリがすてきだった
- 学生から大人にへんなふうにとびこえてきてしまったがための、普通の幸せということば
- 修五と一緒になったのもなんとなくだけどよくわかる、幸せになっていってほしい
◽︎
- 何も着たくなかった→黒い服→赤い服→混在
- 浮世離れしてるような雰囲気をもっているけどとても人間味があふれてて、とがっているような気もするけどやわらかい
- ひとりで家族みたいって喜んどった!
- 早くあがってはいけないすごろくをやる仲間
- 見目も相まって美少女が気怠さをまとっている色気がうつくしい
- 誠一と出会っていなかったら、まだひとりで不幸のすごろくをやってたんだろうか
- 神秘的で妖艶な、夢のような存在にも、苦しみや抜け出せないつらさがある
- 『新山零』という名前を知った途端、ものすごく身近な存在に感じられた
- 修五に暴力を振るわれてもそのままなのが意外だった
- 誠一と会わなくなってからのジュリアンを想像するとつらくなってくる
- 誠一が会いたがらなかった(と伝わった)んだとしたら、それを知ったときどう思ったのか
- インターホンが鳴ったときのジュリアン
- 手紙が届いたとき、どうしたか
- ジュリアンにとって、零にとっての誠一について
♬
- 舞台がはじまる前にミシェル・ルグランの曲が流れていてすてきでした(アフタートークのときのキャラバンの到着がかっこよすぎて震えました)
- 双子姉妹の歌などが流れているときに、舞台上のお姉さんたちが笑いながら小声で話されていて、うつくしいしかわいいしで眼福でした。
- 生演奏の音合わせで一気に心拍数が上がりました。
- 役者さん方のお声もですが、生音が直接鼓膜に響く圧力(?)はとても心地良いです。
- カホンと口笛の音と、取材の人たちと、虫とりする誠一のシーンがとても好きです。
- かえるやせみの鳴き声、インターホン、運動会のピストル、機内アナウンス前の音などなど、耳にも楽しかったです
- ジャズがめっぽう好きなものでダンス曲が最高の一言に尽きます。ほんとに最高でした
- ラジオ体操っぽい曲も好きです。場面によって調の長短が違ってるのも好きです
- パノラマ記憶のところの曲が、最初は不協和音ぽかったのがラストではちょっと長調が入っていて、あたたかみのある音の響きに号泣しました。誠一と関わることで榎本の心の中も変化したのかなと思って泣けました。
- 生演奏の醍醐味で、ピッチがわずかに上ずったり下がったりするのが好きすぎました。もともと個人的にちょっと上めにチューニングしてあるのが好きなのでとても大好きな音でした。最終日はそれまでとちょっとちがって下めで、それがジュリアンの気怠げな感じと合ってるしめちゃくちゃセクシーだしで、どちらの音も最高でした。
- ガタンゴトンのリズムでCの音が響くところからはじまるピアノ曲が、この物語のテーマ曲のような、誠一の原風景のように思えました。
❤︎
- はじまる前からお姉さんたちの美しさに見とれました。脚が長い…笑顔がすてき…スタイル抜群…衣装かっこいい…髪がきれい…声がかわいい…美しい…(エンドレス)
- いろいろな方々がいろいろな役を演じられていてすごかったです。それぞれにかっこよさやかわいさや儚さ、威厳、面白さ、そしてとにかくリアルさがあふれてて目が足りませんでした。
- やりとりが自然な部分が多くて、会話の流れがすっと入ってくるので、ほんとうに今ここに実在している人物たちのように感じて、無意識に言葉をかけそうになったりもしました。
- 三春ちゃんのお店のボーイさんの間の取り方がめちゃくちゃ好きです。
- 誠一のおばあちゃんのふわっとした雰囲気が大好きです。かわいいおばあちゃん…お若い…誠一のことを大切にしてるのがわかって癒されます。
- 台詞の言い回しや使われていることばがとてもきれいですっきりしていて心に残りました。きれいなまま大切にして、記憶に留めて覚えておきたいなと思いました。
✤
夏のあと、12月20日に榎本はどこでどう過ごしたのだろうか、newacademy0309のパスを入れて誠一をはじめからなかったことにしたのだろうか、電話がつながらなくなったとき、部屋を片付けに行ったときの三春ちゃんは、手紙を受け取ったジュリアンは、と考えると、たまらない気持ちになります。
✤
何かを成し遂げなくちゃと言われて、誠一は大切な人に『会わない』という選択をしました。
これが最後のチャンスだから一目だけでもとか、会って思っていることを伝えたいとか、ふつうならそう思ってしまいそうですが、それでも会わない理由はジュリアンの気持ちを考えてのことで、さいごのさいごまで誰かのことを思って自分の行動を決めている誠一に、なんという人だ…とやさしさの厚みに圧倒されました。
20年経っておぼろげになった記憶を巻き戻して辿っていくことができて、誠一は人生を終える前に大切な大切なことを成し遂げることができたんだと思います。
ジュリアンのもとに誠一の気持ちが届いて、遺書の意味をこえて、あたたかな手紙に 長い苦しみがときほぐれていくといいなと思いました。
走馬灯のなか、ジュリアンの声を聞いて窓の外を眺める誠一が いまでも脳裏にうかびます。
✤
直接関係ないことですが、冒頭、話がはじまる前に流れていた『夢見るロラン・カサール』=『Watch What Happens』と考えて和訳を目にしたとき、胸がいっぱいになりました。
ジュリアンにとっての走馬灯が、この歌のようでありますようにと祈りたい気持ちになりました。
⇝ ⇝ ⇝
息が詰まるほどの暑さの夏、登場人物たちのもつ傷の痛みを感じながらも、しみた傷口が丁寧に癒されるような物語でした。
もうだいぶ涼しくなりましたが、未だに8月のあの場所にいる感覚です。友達とも物語や人物について しんしんと話していて、思うことが尽きません。
糸屋誠一という人物のさいごの数ヶ月を見ることができて、ほんとうによかったです。
やわらかな靄の中の、やさしい夏のひとときを ありがとうございました。
とっても 楽しかったです。
おん・すてーじ 真夜中の弥次さん喜多さん 三重 感想メモ
遅ればせながら、1年ぶりのおん弥次喜多さんはとてもとてもかわいくて、そしてしあわせで泣けました。
今回の三重の旅もほんとうにたのしかったです。すてきな舞台をありがとうございました。
以下メモです。話の順番どおりでないところがあります。諸々のまちがいご容赦ください。語彙力ゼロです。
⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆
❀ 今回も開演前にあらいさんの曲が流れていて、初演や双を思い出しました。今いる現実と、弥次喜多世界の夢とリヤルへの切りかえスイッチのように感じながら聴きました。
そして添乗員の田代さんの案内も3回目で、ほっこりした気持ちになりました。田代さんの癒しの笑顔と携帯電話のくだりでなごみながら、これがのちにつながっているとは思っていなかったので、2回目以降見るたび泣きそうになりました。
今回万ジョンさんが主人公になっているような旨のお話が公演前にあったので、なにか全体をひっかきまわすような役どころなのかなと思っていたのですが、初っ端から「ないー」に笑わされつつ、話が進むにつれて万ジョンさんが非常に大切な軸になっていることがわかりました。
弥次喜多ふたり以外で3作品とも出ているのはおそらく万ジョンさんと田代さんだけなので、余計にこのお二方の役どころが深くて重要なもののように思いました。
❀ まず『弥次さんが喜多さんを殺す』というはじまりが、頭をかなづちで横なぐりにされたような衝撃でしたが(大げさ)、鼓動がなくなっても離ればなれになることなく旅が再開したので、ほっとしながら観ました。
インタビューでは、喜多さんが初っ端から死ぬと書いてあったのですが、まさか弥次さんが殺すと思っていなかったので、最初は血の気が引いて肝が冷えました。
喜多さんが弥次さんを殺したときは血まみれで立ち尽くしていたのに対して、泣きながらティッシュ箱を抱えてるのが弥次さんぽいなと思いました。
殺されてからも喜多さんが一緒にいて動いている状態だったので、喜多さんが殺された瞬間からあのラストまでが夢だったんじゃないかと思ったりもしました。
❀ 弥次さんが泣きながらティッシュをぽいぽいしたり、喜多さんが草履のつま先をとんとんしたり、最初から仕草がかわいかったです。
ふたりで手をつないでお決まりの見得をするのは、何度観ても心にしみます。小さな部屋から旅がスタートする弥次喜多は、何度繰り返しても変わらないんだなと思いました。
❀ 前回のオープニングもすごかった(そしてかわいかった)ですが、今回のメタルもものすごかった(そしてかわいかった)です。運動量と肺活量とかわいさの応酬というような感じで、緩急もあって、ヘドバンや座礼があって、いい意味で目が回りました。
ダンシングやパンクも歌詞が大変に最高ですが、メタルも非常に泣けました……弥次喜多関連の曲は、動きと曲の感じに気をとられそうになりますが、どの歌詞もめっぽうしんどいことに気づいてぐっときます。
❀ じゃんけんのやつがしりとりのやつになっててかわいすぎて笑いました。弥次さんがいいんならいいんだけどな喜多さんがいじらしくて、このいじらしさに三重でどれだけ泣かされたか分かりません。
❀ フライヤーを見るまで蒲原の宿を舞台でやると思っていなかったので、あの空気感がどう表現されるんだろうと楽しみでした。
「意味がわからない……」と心底思う雰囲気と、弥次喜多がどう絡むんだろうと思っていたのですが、いい意味で 本当に意味がわからなかったです。
経口補水液的なものをごくごく飲んでる弥次さんや、刑事さんの身の上話の歌をものすごく真剣な眼差しで見ている喜多さんなど、全編通して細かないろいろな動作も見応えがありました。
刑事さんの歌が切ない感じでしみじみ聴き入りながら、若かりし頃の刑事さんがひろしを使っていろんな動きをしてるのがおもしろすぎてめちゃくちゃ笑いました。足にひろしがべちっと当たったり素振りの空を切る音がものすごかったりで最高でした。
撲殺キャンペーンのくまさんも、あの夏のじりじりする道ばたの雰囲気を思い出しておもしろくなりつつぞわっとしました。
❀ お花のアイドルさんたちがとてもかわいらしかったです。お花の名前と花言葉になっていてすごいなと思いました。
梅鉢さんのさわやかな感じ、良怪成さんのきらきらなアイドル感、百合緒ちゃんのかわいらしさ、一華ちゃんのひたむきな感じ、みんなすてきでした。そして後半になるにつれてだんだん切なくなっていきました。
申し訳なさそうに笑ってる弥次さんがかわいいのと、PPPHしたり一華ちゃんに照れまくっていたりの喜多さんがおもしろいのと、色々新鮮でした。喜多さんの面倒をみている弥次さんは通常運転で最高だなと思いました。
喜多さんが今回も「人でないもの」に魅入られていて、何となくそわっとしました。死に魅入られている人が人でないものと交流していることを思うと、言いようのない感情になります。
設定が生きてるとすると元役者ということからも何か通ずるところがあったのかななどとも思いました。
❀ シバタさんとタケさんもおもしろすぎました。ダンスのキレが良いのが余計に面白かったです。岩さんもおっしゃっていましたが身のこなしが本当に柴田さんみたいでかっこよかったです。足さばきが颯爽としていてすてきでした。タケさんはひたすらにかわいらしくて、サングラスで見えない目の表情なども見てみたかったです。
一緒に踊ってる弥次喜多の動きのかわいいこと……前回もですが、今回さらにずっと動きっぱなしな感じがしました。とても大変なことだと重々承知ですが、踊りやひとつひとつの動きが全部かわいかったです。
シバタさんがタケさんを撃ち殺すのも最初はほんとに意味がわからなくて、そして木星のくだりで笑いました。3Dメガネとポップコーンの弥次喜多……
❀ 田代さんがお出になると無性に安心感があります。
日替わりゲストさん方のはちゃめちゃっぷりにしぬほど笑いました。
生首にフルーチェを食べさせてる男の台詞が、日に日にぞわっとするというかかなしくなっていく感じがしてつらかったです。
おいらが死んだら弥次さんは気づいてくれるかいという喜多さんの声はいつのどの喜多さんのものなんだろうと思いました。
双では弥次さんの愛情をたっぷり受けてるような印象があって、実際そうだと思うのですが(海でのやりとりはありましたが)、三重でやっぱり喜多さんもなにかしらの不安のようなものを抱えていることが改めてわかって泣けました。それでも弥次さんと一緒に行くと決めている喜多さんがたまりませんでした。
❀ マジさんが暗がりの中でずっと喋っているのがうすら怖かったです。(ヤジさん夜食!!もいつか見たいです)
茶屋に戻った時の喜多さんのつかれたような泣きそうな顔と、また一瞬マジさんに戻りかける弥次さんにとても弥次喜多感を覚えました(?)
2度目以降は茶番茶屋で泣きかけました。こんなにも茶番茶屋で泣くことになるとは思ってもみませんでした。
万ジョンさんの虚無の目が何度見てもこわおもしろいです。歌の内容もパワーアップしていました。
❀ たんぽぽが1回で言えない弥次喜多の、なんとも言えないやりとりで和みました。たんぽぽ人間…
うるせえ!!に対してのかわいい…が最高でした。「弥次さんはかっこいいなあ〜!」と言ってた喜多さんや、喜多さんなら何でもかわいいと思ってるきらいのある原作の弥次さんを思い出しました。
遠い海から来たクーとか、チェゲバラとか、絶妙なところをすりぬけるように言葉が流れていくのがくせになります。言葉遊びが連なっていってカーリングになったりもして、弥次喜多は客席の巻き込み方がいつもちょうどいい具合だなと思います。
ダンゴを盗んで逃げる人生を選んだカゲロウの人がどの期もかわいかったです。赤ちゃん期のかわいらしい声とか、青年期の だよね〜 そだね〜だろ的なやりとりとか、おじさん期の台詞とか、そしておじいさん期の歌がうますぎる衝撃が……さすがすぎました。歌詞のおもしろさもふっとぶ美声でした。
❀ シバタさんの銃や撃った弾丸を謎の力で無効にする弥次喜多と、それに振り回されてるシバタさんがかわいらしかったです。
スタッフの方が出てきて戦ってるのや、ドラクエとFFがまざっちゃって弥次さんがしーってされるのや、効果音に合わせて喜多さんが動いてる一連の流れが何度見てもおもしろかったです。
シバタさんというオリジナルキャラが、夢の中のような今回の(いつももだいたいがそうなような気がしますが)三重での話のすじを通しているような、支える軸になっているような感じがしました。靄がかった状態を弥次さんと解き明かしていて、重要な役どころだと思いました。
❀ まどろみの流れの場面は、船頭さんのゆったりとした歌声とふしぎな旋律に癒されました。
日替わりの宿でまた衝撃を受けながら、いろんな宿のいろんなおもしろい人々を通り過ぎていく弥次喜多が、遊んだり眺めたりしている様子にも癒されました。
ゆるやかで穏やかな川の流れの終末、生きて死ぬ一連のさいごの台詞の、ふたりの声色がたまらなかったです。
❀ おカマの熊さんがああいう形で登場すると思っていなかったので、姿が見えた瞬間涙腺がゆるゆるになりました。紅牛や奪衣婆のように弥次喜多を見守っている立場を、三重では熊さんが担っているのかなと思いました。朗らかでうつくしいすてきな熊さんでした。
シーサイド・インで、おじいさんがうえとあやー!と叫んでて吹き出しました。ボーカルさんの歌もかっこよかったです。女の子たちの細かい動きがめちゃくちゃかわいかったです。
『無理っす。』に笑いましたが、自然に対する原作の雰囲気そのままの感じがしました。
熊さんがシーサイド・インの歌をやさしくゆったり歌っているあいだ、飲み物を買ってあげてる弥次さんや飲み終わってから渡す喜多さんや、飛行機を折って飛ばしてる弥次さんや、歌おうとして歌わない眠そうなふたりを見ていて心が和らぎました。熊さんの歌声が、シーサイド・インにいた人たちへの鎮魂のように聞こえて、癒されながらも涙腺にきました。
熊さんが、アンタたちのことマジで祈るからねと笑うところで心臓がぎゅっとなります。優しさや人柄の良さが、熊さんの言動からじんわり伝わってきて心が温かくなりました。
熊さんの周りの空気が澄んだようになって、弥次さんが手を合わせるのを見て喜多さんもちょっと戻って同じようにするのが、なんとも言えない気持ちになりました。
❀ 旅を終わらせたくないから茶番を続けるという万ジョンさんの考えを知って、万ジョンさんはどれだけ弥次喜多の旅が大好きなんだろうと思いつつ、旅が終わってほしくなくてあれこれしているという行動の理由にものすごく共感を覚えました。田代さんとともに物語を終わらせないようにと画策して動いていたのがどの時点からの話なのか、初演を見かえすとまた違った視点で感動します。
万ジョンさんは弥次喜多ファンの代弁者というか、やっていることはおクスリをばら撒くといういろいろあれな行動ですが、心情はファンそのもののような気がしました。キリがねえのはイヤだ、いつかは終わるだろという旅途中の台詞もあるのですが、個人的にお伊勢参りに行くと旅が終わってしまう気がして一度も行けてない状態で過ごしてきたもので、万ジョンさんの言葉はぐさぐさささりました。
そしてそれに対して熊さんが言った台詞が全部好きです。三重が終わってほしくないなと思うたびに頭の中で反芻しました。
お花たちを利用してはいたものの、枯れないように大切に思っていたことも分かったり、つけた名前についても意味がありそうなところも万ジョンさんの性格が垣間見えて、今回の万ジョンさんをとりまく出来事がほんとうに心に沁みました。
❀ 百合緒ちゃんを殺した殺人犯が(自分を殺した)弥次さんでないことを証明してもらうために、一華ちゃんのところへ行こうとしていた喜多さんにつくづく泣かされました。
喜多さんを殺してしまった手前、アイドルのところへ向かった喜多さんの気持ちがどうなっているのか、宿でのことばに惑わされながらも探しに走る弥次さんにも泣かされました。
愛されるっていいなあと笑ってる喜多さんの、どきどきしねえという台詞から、おクスリを飲んでも大切なものを見失ってないことがわかって、どこかやっぱりどうあってもぶれない弥次喜多ふたりの在り方みたいなものを感じました。いろいろな事象があっていろいろな人がいて、それに巻き込まれて離れたりわけがわからなくなったり殺したり殺されたりしても、心臓が止まっても、お互いにとって大切なものはかわらないんだなと思いました。
一華ちゃんもほんとうに喜多さんのことをおもっていたのがわかって余計に切なくなりました。初演の嘘の弥次さんのことを思い出しましたし、いろいろな人や存在におもわれる喜多さんの戻る場所だったり、ほしい言葉を言ってくれる人は弥次さんなんだなとしみじみ思いました。
「好きな人がいるんでい」を観て聞いたとき、なんだかもう表現できないくらい感動して勝手に涙がでました。
❀ 双のさいごでは、弥次さんは気持ちを口にせず形にすることで終わったので、江戸っ子っぽいなあかわいいなあと思ったり、弥次さんのことをわかっていてそうすることをもちかけた喜多さんの殊勝なところがいいなあと思ったりしていました。
それをふまえて、鼓動が戻らなくて力がなくなった喜多さんの体を何度も起こそうとしているときの弥次さんが、痛ましくてまともに見ていられないくらいでした。おめえがいねえとなんにもできねえというようなことを呟きながら喜多さんを抱きかかえる弥次さんが、ただただつらそうでしかたありませんでした。
弥次さんのことばで鼓動がもどって、おせえよ…!と言った喜多さんの表情の中にものすごくたくさんの、でもはっきりとした気持ちがあらわれているように見えました。それを見た弥次さんの呼吸がふるえていたのにも、たくさんの思いを感じました。このシーンに弥次喜多のいままでのすべてが織り込まれている気がしました。
ひらひらとふってきた花びらがきれいで、いろいろな意味が感じられて、夢か現かわからないくらいうつくしい時間でした。
❀ 三重では、弥次さんと喜多さんの関係性がいっそう丁寧に描かれている気がしました。さまざまな登場人物がいる中、今回は特にふたりの間柄について掘り下げられていたように感じます。
弥次さんを殺してしまった喜多さんと、喜多さんを殺してしまった弥次さんの対比や、双で言えなかったことばを大切に、ふたりの話の集大成のような形として今回のお話がつくられていて、ほんとうに感無量でした。
充実感のような、心が満ち満ちた感じをいっぱいに味わわせていただきました。
正直、昨年『三重(仮)』の文字を見たときは(仮)であってほしい、三重に着いたら終わってしまう……と勝手に言いようのない変な気持ちになって、(仮)がとれたときにはそこはかとないさびしさを感じていたのですが、三重のお話が いい意味での多幸感が飽和するくらいたっぷりで、観ているあいだも観終えてからも、ただただ無上のしあわせでした。
❀ 三重を観てから、初演や双、おん・てぃーびーを見返すとまたいろいろな部分で感動したり、奥深さを感じたりしました。どこが夢でどこがリヤルなのかわからなくなると『それだけがリヤル』の部分の歌詞と旋律が頭を過って、原点だなとしみじみ思います。
この三重を経たおん弥次喜多さんだからこそよけいに、ふたりの出会いの場面やinDEEP後半のお話も見てみたいなと、いつか拝見できる機会があったらいいなと願わずにはいられません。
❀おん・すてーじ3作、おん・てぃーびーと展開してくださったことに感謝しつつ、またふたりの旅を観られますようにとお伊勢さんのほうにお祈りしながら待ちたいと思います。
⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆
個人的に、弥次喜多三重の前に公開されたこちらの記事
『弥次喜多』連載秘話も満載! 唐橋 充&藤原祐規&しりあがり寿、「おん・すてーじ『真夜中の弥次さん喜多さん』三重」鼎談 | 【es】エンタメステーション
が とてもとても大好きで、公演前も後も むしろいまでも何度も読み返しております。
しりあがり先生と、『現し身の弥次喜多』の唐橋さん藤原さんのいろいろなお話を拝見することができる貴重な記事でした。
三重の内容を思い出したり、この記事を読んだりしていると、やっぱりまたいつか おん弥次喜多さんの旅を覗いてみたいなと思ってしまいます。
この感想メモも書き終えたら旅が終わってしまう気がしてなかなか書けませんでしたが、熊さんのことばを思い出しながら、それでもなんとなく途中のままにして また書いたり消したりを繰り返そうかなと思います。
長々と失礼しました。ほんとうにすてきな旅をありがとうございました。
きょうの弥次喜多はどのあたりを歩いているんでしょうか。
極上文學Ⅻ 風の又三郎・よだかの星 感想メモ
すきとほつた ほんたうのたべもの を 抱えきれないくらいたくさん戴きました。
とてもすてきな極上の時間をありがとうございました。
以下とりとめないネタバレだらけの感想です。
個人の好き放題な感想ですので、諸々のまちがい等どうかご容赦ください。
ときどき加除訂正します。語彙ゼロです
∵ ∵ ∵ ∵ ∵
✩︎又三郎
》納谷さんの三郎は、人でないものと人間の少年の間を行き来するような神秘性があって、ガラスのマントが本当によくお似合いでした。
「空が旗のようにぱたぱた光って飜り、火花がパチパチパチッと燃えました。」の部分で、紗幕を軽くたたいたり、台本をはじいたりするのがとてもすてきでした。
終盤、眠ってしまった語り師さんに ふうっと風を送って、髪やひざに風のなごりが落ちていく様子が、青くてとうめいな時間そのもののように思いました。そのあと台本をぱたんと閉じるとき、また風のひらひらが台本からこぼれて舞うのが、たまらない気持ちになりました。
子どもたちと一緒に遊んでいるときの三郎のかわいらしさと、風野又三郎を彷彿とさせるような雰囲気もすこしあって、風の神の子としての存在感がひときわかがやいて見えました。
》深澤さんの三郎は、一見すると5年生の少年そのもので、お父さんのもとにかけていくところや「先生、さようなら。」の声色などが愛くるしくて、風変わりな転校生という感じなのですが、ふとしたときの目の光や表情にふしぎな様子がにじみでていて、良い意味でぞわりとしました。
嘉助を助けるところで息を弾ませていたりみんなで遊んだりしている姿、まわりの子どもたちと一緒にいるのがとてもたのしそうでした。友だちに優しく、笑顔が人懐っこくてかわいらしかったです。
》地に落ちて足がつきそうになったよだかを支えるときの、納谷さんの又三郎のあたたかさと力強さ、深澤さんの又三郎の慈しみあふれる優しさが、それぞれとても好きです。
死後のせかいのことを、一郎に励ますように語る三郎の、友だちを大切にしている様子にとても感動しました。
「ぼくはきっとできるとおもう。」と言いながら前を見据える、又三郎のまっすぐな眼差しは忘れられません。
✩︎よだか・先生・司書さん
》「よだかは、実にみにくい鳥です。」と子どもたちが斉読したあと、俯き加減で黒目をきろきろさせたよだかが音もなく降りてきたのが印象的でした。
みにくいということからよい行いをしても嫌われてしまうことや、そのよだかが羽虫をころさなくては生きることができず、また鷹にころされる運命にあるという、どうしようもないつらさに絞められるように泣く姿が痛ましくてうつくしかったです。かぶとむしをのみこんでうめきながら、つらい、つらい。と呼吸をはくはくさせて、歯がカチカチ鳴っていたのが、たまらなく記憶に残っています。
かわせみの、私にとってりっぱな兄さんです、というせりふがやさしく思えました。でも嘉助が後に言ったように、引き留めることができなかった(しなかった)のもこのお話のふかいところだと思いました。諦めやかなしさや苦しさなどがたくさん入り混じったよだかの表情を見つめるかわせみの後ろ姿がせつなく思えました。
お日さんのせりふは逆にもとのせりふよりつめたく感じたので、かわせみや後の又三郎のやさしさがより大きく感じられました。
四方位のお星さんにたのんで断られ、しだいに嗄れていく声と苦しそうになる表情をみて、こんなにつらい思いをしているのに この鳥はたったひとりで飛び上がらなければならないのか、と思っていたところ、又三郎が(風の神の子としての姿かもしれませんが)よだかの体を支えて「きみの友だちさ。」と声をかける場面があって、本当に心がいっぱいになりました。
友だちということばを聞いて、私に友だちだなんて、というような顔をしていたよだかが、ガラスのマントをかけてもらい励ますようにぎゅっと抱きしめられたときに、くちびるをふるわせて涙をいっぱいにためている様子を、極上文學で観ることができてよかったとしみじみ思いました。
さいごに友だちに勇気をもらい、笑った顔で空へのぼることができて、よだかはまことの幸福をたずねることができたのかなと思いました。
》子どもたちと毎日楽しそうに過ごしている先生を見て、とても癒されました。誠実でおだやかそうな雰囲気で、小さい子にはよく目を掛けて、大きい子には優しさをもって見守るような先生なんだなと思いました。
一郎にわからずやと言われて、それまで微笑んでいた顔が変わるのが印象的でした。
雪の中で倒れている一郎を発見した安堵の表情から、楢夫のなきがらを見てゆっくり俯いて、体を支えるようにしていた一郎が 泣きながら縋ったときの先生の涙が、一郎の姿や白い布にくるまれる楢夫と相まって、とても心に残っています。
地の文を読み上げるときの(先生ではないのかもしれませんが)子どもたちを見守る眼差しが優しく、笑みを含んだ読み方も柔らかだったのですが、それが水遊びの場面でだんだんとこわさが増すときに、赤い照明が当たって微笑んだ表情が消えたように見えたのが、大変におそろしかったです。
》『よだかの星』を書いたのが先生、そして賢治さんと司書さんがつながるような作りになっていました。賢治さんが農学校の先生をされていたそうで、そのかかわりも感じました。
司書さんのことばから感じられる思いは、宮沢賢治さんのことばに通ずるものがあるような気がして、さいごに序の文を大切に丁寧に語るようにしてつぶやく賢治さんの姿が、きれいで儚くて夢のようでした。
✩︎一郎・鷹
》白柏さんの一郎は、まっすぐで素直で、みんなをひっぱる良きお兄ちゃんという感じがしました。最上級生として下級生たちの面倒をみながら、三郎のことについて一生懸命考えたり、先生にたずねたりしていて、等身大の少年の雰囲気がありました。楢夫のことを思い出してしまって、三郎と仲良くしたいのにむずかしいという複雑な心情がひしひしと伝わってきました。
つめたくなった楢夫を見たあとの白柏さんの一郎が本当につらくて、泣きじゃくる顔や先生の腕にすがるように見上げるところが、目をそらしてしまいたくなるくらいしんどかったです。
》鈴木さんの一郎は、優しくて落ち着いていて、少し大人っぽい印象を受けました。物事をよく考えて行動する思慮深い少年という感じがしました。子どもたちみんなや、先生や三郎のこともよく見ていて、いろいろ思考を巡らせているようにもみえました。
三郎に、死後のせかいのことについて教わったとき、言葉のさいごがふるえていて、それまで上級生としてしっかりした態度でいた鈴木さんの一郎が、こらえきれず涙したところに感情を揺さぶられました。
》『ひかりの素足』の部分がとても自然に織り込まれていて、三郎が本当に風の又三郎なのかという疑念を一郎にもつないでいるのだと思いました。
》白柏さんの鷹は、強さ、威厳、圧倒的な力を感じてひたすら怖かったです。強さが美しいようにも感じました。低い抑揚でゆったり語るのが余計におそろしかったです。本当にその場でよだかをころしてしまいそうな勢いで、でも口元が笑っているところに余裕がみられてぞっとしました。せりふとせりふの間の、音の消える瞬間すら底冷えするような怖さでした。
》鈴木さんの鷹は、優雅で美しく、よだかをある意味憐れんでいるようにもみえました。自分はこんなに強くて美しい、そうでないおまえがかわいそうだ、というような雰囲気を感じました。よだかをいじめていることをどちらかというと楽しんでいるふうにみえて、その笑った横顔の美しさがおそろしかったです。
✩︎嘉助・弟
》松本さんの嘉助は、いたずら少年でありながらもどこか斜に構えているというか、思春期目前という感じもしてリアルでとてもすてきでした。
一郎との間柄も、高学年コンビとして分かり合っている部分も多そうな嘉助でした。
話し方や訛りが自然で、みんなでさいかち淵で遊ぶところや、三郎と言い合いになって箇条を立てて言うところなど、かわいくておもしろくてずっと見入っていました。
三郎がいなくなってしまう日に、複雑な思いを抱いているのがその表情から伝わってきて、一郎と顔を見合わせるところでとてもせつなくなりました。
》市瀬さんの嘉助は、元気いっぱいでかわいらしく、少し幼さの残る5年生という感じで、一郎に面倒をみてもらいつつ、ムードメーカーで場を明るくしていました。石を一生懸命磨いている姿や、先生とのちょっとしたやりとり、一郎に見つけてもらって泣きじゃくる姿など、くるくると様子が変わって、見ていてとても楽しかったです。
かわせみはばかだと言って三郎に抱きつく場面、風の又三郎だと信じている嘉助が三郎となかよしになっていることに涙腺がゆるみました。そして三郎がいなくなったとき、きっと戻ってくるんだと言って、目を腕でこするようにして泣いたのにもまた泣けました。
》大人になった嘉助が石を大事にしていたことや、友だちにいつか会えると信じていることに、心がじんわりあたたかくなりました。
忘れちゃいけない大事なものを、嘉助を通してたくさん見せていただきました。
》役名の『弟』をかわせみのことだけだと思っていたので、ひかりの素足が織り交ぜられていたのに驚きました。
》松本さんの楢夫は、雪や風などの自然にたいするおそれが強く感じられて、この場面をいっそう不気味なものにしていました。さいごに一郎のほうに手を伸ばすときの表情や声がやわらかくて、お別れなんだという事実に心がつぶれました。
》市瀬さんの楢夫は、兄である一郎と一緒にいたいという気持ちが伝わってきて、離ればなれになってしまうことが本当につらかったです。笑顔で「兄ちゃん」と呟いた姿で、よいところへ行けたんだと思えて泣けました。
》また、かわせみのうつくしい姿がよだかと対になっていて、そして兄を思う気持ちが優しい声に表れていました。まっすぐによだかを見つめて伝えていた松本さんのかわせみ、空をあおいで心に刻むようにして呟いていた市瀬さんのかわせみ、どちらも儚くてすてきでした。
》遠いところへ行く兄を止められなかったかわせみを、友だちが遠くへ行ってしまった嘉助、兄の腕の中で息をひきとった楢夫とおなじ役者さんが演じられていることに、とても言いようのない気持ちになりました。
✩︎具現師さん
》風の子たちのかわいらしい動き、天候をあらわすふしぎで不気味な動き、吹く風のきれいな舞や風の音、5人の具現師さんですべて表現なさっていると思えないくらいたくさんの重要な部分を担われていました。
風のもつ よい力もおそろしい力も、動きと音がさらに印象を強く与えてくださいました。
》子どもたちもそれぞれ個性的で、とてもかわいかったです。耕助と佐太郎のちょっとしたけんかや、三郎にちょっかいを出したり、水をかけたり、いろいろなことをそれぞれがしているのが楽しかったです。
》「どっどど どどうど どどうど どどう」のうたのすてきな旋律は、具現師さんの百瀬さんが作られたそうです。風の声も録音ではなく生で歌われていたとのことで、本当にすてきでした。公演中も公演が終わってからも、ずっと頭から離れません。
✩︎
》一郎と嘉助、三郎=風の又三郎を信じない者と信じる者の立ち位置が、ひかりの素足をはさむことによって入り交じり、さいごには三郎はふたりの友人として心にきざまれるという流れが、はじめは新鮮でおどろき、千穐楽後の今ではとてもあたたかい気持ちになりました。
》今回が初の語り師さんの担う役どころも楽しみにしていました。語り師さんが変わると物語の色も変わり、お日さんや大きなまっ白なすあしの人、地の文、図書館で友だちを探していた人、それぞれ読み方や声色、声の高さ、男女のちがいなどもあるかと思いますが、まったくちがっていて本当におもしろかったです。
読み師さんが変わっても役柄のもつ魅力もまた変わりますし、今回三浦さんの回を拝見することが叶わなかったので、配信やDVDでそのちがいをまた楽しませていただきたいと思います。
》お話の流れに直接関係ないのですが、藤原さんの先生が白柏さんの一郎のお芝居に揺り動かされて感情がぶわっと表出しているようにみえた瞬間があり、その後の藤原さんのよだかと白柏さんの一郎、深澤さんの又三郎など、お互いの演技を受けて響きあい作用しあっているように感じとれました。
もちろん御三方だけでなく舞台の上にいらした役者さんがた全体が、それぞれに呼応するようにお芝居をなさっていて、観ている側にとってもその進化を間近で受け取れるというのは観劇の醍醐味だなと思いました。
》極上文學はいくつかの作品を拝見したことがあるのですが、今回のⅫは題材もあると思いますがとても分かりやすく、けれど奥深くて(すべての作品が奥深いです)、はじめて極上文學を観ますというかたにぴったりなのではと思いました。
》今回『さいわい』と『さびしさ』ということばが用いられていて、風の又三郎とよだかの星でこのふたつが選ばれた理由が、観劇してとてもよくわかりました。
》ますむら先生のキービジュアル、きらきらのガラスのマントをまとった又三郎が、星くずの涙をこぼしているよだかを抱えて微笑んでいるように見えるのが、劇中のふたりのやりとりを思い出します。とても泣けてきます。
》風の又三郎とよだかの星だけでなく、宮沢賢治さんのさまざまな物語や詩から成り立っている内容で、舞台を観たあと宮沢賢治さんの作品にもっとふれたり、小さい頃に読んだお話をもう一度読んでみたりしたいと強く思いました。作品だけでなく、宮沢賢治さんご自身の考えや生涯についても、改めてもっと深く知りたいなと思いました。
》いろいろなことばや文章も、一郎や嘉助、又三郎が口にすると、もとの詩などの意味とはまたちがってみえてくるのが、とてもおもしろかったです。
嘉助が「なんべんさびしくないと云つたとこで またさびしくなるのはきまつてゐる」と言うのも、一郎が「けれどもここはこれでいいのだ すべてさびしさと悲傷を焚いて」と言うのも、三郎との友情を感じて目頭が熱くなります。
ガラスのマントをはためかせた又三郎が、「われらは世界のまことの幸福を索ねよう」「ぼくはきっとできるとおもう。なぜならぼくらがそれをいまかんがえているのだから。」と言って微笑む姿が、思想を体現しているようで、本当にきれいでぞわりとして、うつくしかったです。
あたらしい試みをたくさん行って、区切りとしたという今回のⅫ、ずっとあの風の吹いている場所で物語をみていたいという気持ちでいっぱいでした。
次回の作品に思いを馳せながら、風の又三郎・よだかの星で感じた たくさんの風や水や空気の思い出を、いつまでも大切にしていきたいと思います。
メモ
春と修羅 青森挽歌 宗教風の恋 小岩井農場 ポラーノの広場 ひかりの素足 風野又三郎 生徒諸君に寄せる 銀河鉄道の夜(ではないようです) 疾中 眼にて云ふ 農民芸術概論綱要序論 注文の多い料理店序
ハダカ座公演vol.1 ストリップ学園 感想メモ
最初から最後まで、ひたすらたのしい舞台でした。
この真冬にあられもない姿で踊りうたう役者さんがたの、体力とコンディション調整力がすさまじいなと思いながら、尊敬しながら観劇しました。
心からたのしい時間をありがとうございました。
以下ネタバレしかない個人的な備忘録です。
たぶん追加修正をくりかえします
間違い等多々あると思いますが、どうかご容赦ください…
長いし語彙力ゼロです
かわいいとたのしいと最高の乱用おゆるしください
沼田さんがステージで注意事項を説明してくださり、お侍さんが紙テープの投げかたを教えてくださりながら開演を待つという感じで開演前からたのしかったです。
ランちゃんと沼田さんのやりとりで、この舞台の世界観やテンションがわかってどきどきしました。
飛んで跳ねてするたびにゆれるランちゃんのポニーテールがかわいかったです。ぱたぱた走り回るときにとってもいい香りがしました。女子力高くて元気いっぱいなランちゃんすてきです。
沼田さんのコミカルで軽やかな動きも大好きです。ひとりラインダンスの足がめちゃくちゃおきれいでした。
「大変だからだよ…」のとき店員さんの頭をなでなでしてるときがあって癒されました。
沼田さんがどばーっとしゃべってるときにお客さんにぺこっと謝ってるとこや、沼田さんのサスペンダーをびよんってひっぱるとこや、受験番号をもらって走っていくときの「やったぁ…!」がかわいい…
歌とダンスで初っぱなから脱ぎまくりで、最初観たとき待ってくださいもう脱ぐの!?と思いましたが、どこを観たらいいかわからなくなりつつ目玉が一瞬で大幅に足りなくなりつつ、すべてが楽しすぎました。
色っぽく脱ぐというより(もちろんそれもあるんですが)たのしく脱ぐという感じで、周りの動きがおもしろいし、突然野生化するし、まんなかで脱いでる女の子はかわいいしではちゃめちゃでした。
どうしておひげのおじ…女の子があんなにも可憐なのでしょうか…
あたしー!あたしよー!あたしでーす!の声がかわいくて好きですみんな合格にしてください…
コーラスライン方式(最高)
バスローブのひもを結んでるとこや、はだけないように留めてる仕草がすでにかわいいです。バスローブを着用することによっておみ足のうつくしさが際立つなぁと思いました。みなさん足が長い細いうつくしい
目線で火花を散らしながらのステップがきれいでした。
ターンする前の準備の動作がほんとに女の子にしか見えませんでした
投げキッスでウインクするイチゴちゃんに何億人のイチゴファンが倒れただろうかというくらいのかわいさでしたイチゴちゃん…
投げキッスの仕草ひとつでそれぞれのキャラクター性が分かってすごかったです
ここだけのことじゃないのですが、身を翻したり飛び跳ねたりするたびに、スカートやバスローブなどの衣装からふつうにパンティが見えてうわー!と何度もなりました。はじめ目のやり場に困りつつその後慣れてきてふつうに見てしまいました。ただただかわいかったです。
葉子ちゃんがはばたく動きをしてるのがいつもかわいかった…
ウズメ様のお歌がかっこよすぎて毎回震えました。そのお歌のあいだふしぎな動きをしてる女の子たちがわりと真顔だったのが余計面白かったです。
この曲で華々しくお話がはじまるんだなぁと思いながら、ウズメ様の包容力が全体に広がっていく感じがしてしあわせな気分でした。すてきな歌詞だ…
日舞のレッスンしてる女の子たちが見たすぎます。次回やってほしい…見たい…
村沢教官が、女の子たちの前ではさわやかでかっこよく、園長の前では熱烈なファンで、とてもかわいかったです。
ウズメ嬢の神々しさはことばにできません。ウズメ様と動きを合わせてるときのほほえみがうつくしい…
ウズメ様と教官のやりとりがいつも面白くて、〝中途半端なモノマネ〟とか、アパホテルとか、頭に残るフレーズばかりでした。千穐楽のとき紙テープで教官をじゃらしてるウズメ様が最高でした。
イチゴちゃんの足にいっぱい青あざができないか心配になりつつ、喜三郎のさわやかすぎる声とキレの良すぎる動きがくせになります。足を一瞬ひょひょっとしたり、空中で止まってみえるあのポーズが好きでどうしても笑いました。
葉子ちゃんの線の細さ、動きの軽いこと…足をがたがたさせるときふくらはぎのきれいさに見とれました。
朋美ちゃんのテンポ感と体の止め方が一流だなぁと思いました。滑舌が良いし笑顔がきらきら…動きが女子…
姫華ちゃんの優雅な動きかたがきれいでした。パンティをおろすときの声が途中から追加されたような気がするんですが、めっちゃ笑いました。葉子ちゃんのツッコミと、勝ち誇ったような顔で3人を一瞬見下ろす姫華ちゃんが最高でした。
イチゴちゃんが勢いよく話しているので悲壮感が薄まってる気がしますが、状況を考えるとつらすぎるというか、勢いよく話してることが逆にしんどいです…それを見てる3人の座り方に個性が出てて好きです
パンティひらひらさせながら息継ぎしてるのが謎だし面白かったです。
ランちゃんがえええーー!!って言いながら自分のスカートの中を確認する動きがかわいくてしょうがなかったです…だよねーって歩きだすところも…。ランちゃんのさっくりした天真爛漫なところがほんとに好きです。
元パンティ、パンティ出身のハンケチというフレーズが頭から離れません。
葉子ちゃんと朋美ちゃんのコンビが作中ずっとすてきで、対比がいいなぁと思いました。
二人が会話してるあいだ、姫華ちゃんがパンティを脱ぐ準備をしてたり足をととととってしながら回ってたり、ランちゃんと喜三郎が面白い動きをしてたり、目が常に足りませんでした
土橋さんが好きすぎて、土橋さんのマルチアングルがほしいです
一度聴いたら忘れられないパンティレボリューション、パンティを振り回すことやダンスのかわいさに一瞬気を取られてたのですが、ランちゃんのジェラシーや姫華ちゃんとのライバル関係が描かれてる大事なシーンだなと思いました。歌詞がわりとすごかったです。
振り付けがほんとにすてきです。かわいさたっぷりのダンスから目が離せませんでした。
土橋さんが教官の話の横でへんな動きをしてて、女の子たちが若干笑ってるのがツボでした。
足元に総レースのパンティをそっと置いたときのランちゃんの心情が知りたいです。
姫華ちゃんは意外と喜怒哀楽を表に出すんだなぁと思ったんですが、回想でなるほどと思いました。
イチゴちゃんと土橋さんのコンビ?も好きです。バズさんも面白かった…ほんとに大変そうな中、演技なさっててすごかったです。
葉子ちゃんが、こういう女の子クラスに1人はいたなー!と思うムードメーカーな女の子で、体のバネがしなやかでジャンプ力もすごいし、面白いしで最高です。スーパーで買ったものの言い方も最高…
朋美ちゃんが、おいしそう、たべたいな…ってつぶやいてるのも、空気たべて…?って言うところも、涙腺ぶっこわれました。2人が空気をつまもうとして、掬うのに変えたときの朋美ちゃんの笑顔(DVDに入ってほしい…)にも涙腺ぶちこわされました。朋美ちゃんがいつでもにこにこしていて、それが余計に泣けてきました。
ばあやは何役目なんでしょうか…LAが言えなくてロサンゼルスと言いなおすばあやさんがかわいい…
岩清水大臣の大らかそうで底が見えない感じがたまりません。パパぁ!と呼ぶ姫華ちゃんの声がへろへろしててかわいいです。
ムルアカさんは元ネタ(?)にうおおとなりつつ、ばあやさんとのやりとりとか手首をくるくる回すところがシュールで面白かったです。それを神妙な顔で見てる朋美ちゃんと、怪訝な顔で見てる葉子ちゃんと、口開けて呆然と見てる姫華ちゃんも面白かった…
朋美ちゃんをもっと掘り下げて見たかったなと思います。きっとvol.2では葉子ちゃんと朋美ちゃんのエピソードやソロがあるんだろうなとたのしみです。
捨てるくらいなら頂戴よ、で また泣きそうになりました…
葉子ちゃんも姫華ちゃんも、けっして朋美ちゃんをばかにしてるわけじゃなく、そのへんの表現が絶妙だなぁと思いました。
過去回想を舞台の横で座って見てる葉子ちゃんと朋美ちゃんが女子でした(?)
箱入り娘、純真無垢な感じの中3姫華ちゃんが友達のことを信じきってるのがかわいくもあり危うくもあり、でも逆にそれが自分を開放することにつながったのかなとも思いました。
剃毛のくだりのときに岩男さん演じる女の子がめちゃくちゃガン見してるのがいつも気になって笑いました。その前のところで腕をくるくるしてたのも好きです。
姫華ちゃんの好きな人が学園一の人気者しょうた君だったのがかわいいです。
しょうた君の前髪はずるすぎました。笑わないことは不可能でした。
2人のやりとりがその時々で微妙に違ってて、ほっぺたをぷるぷるして断ってるときがとてもかわいかったです。
姫華ちゃんのソロは、いきさつを考えると思春期のいじめのようでしんどいのですが、それがきっかけで吹っ切れたというか自分で自分のことを知れたという感じもして、最終的によかったねという気持ちになりました。色っぽさとおなじくらい清々しさや潔さを感じました。爽快感が半端なかったです。
ランちゃんが喜三郎とデートだからごめんね、と走っていくのを見送って、そっか と言ったときの姫華ちゃんの表情(DVDに入りますように…)が、とてもとてもとってもすてきでした。
何度も書きますが、葉子ちゃんと朋美ちゃんコンビ最高です。
面白くてたのしい葉子ちゃんが ふと真面目になるのを見て、朋美ちゃんが困ったみたいに周りを見てから葉子ちゃんに近づいていくのがかわいかったです。
茶化すようにとびはねて、頭をぐりぐりする葉子ちゃんに自分の思いを吐露する朋美ちゃんに泣かされます。
朋美ちゃんが走っていく直前までほほえんでる葉子ちゃんが、「バカにしてんだね…!」を聞いたとたん表情が変わるのがたまりませんでした。
教官のさわやかさが試練に見えました。
葉子ちゃんがお母さんをはずかしいと思ってることが個人的に意外で、そこが葉子ちゃんのキャラクターの深みを増してるのかなと思いました。
ランちゃんが目を見開いてカーディガンを脱ぎだすのが面白いし、喜三郎とちょろっと遊んでるときの真剣な顔がかわいいです。
テニス部OG会のメンバーがひたすら面白くてこのくだりが好きすぎました。
入ってたトイレ入ってたー!(最高)
岩男さんの演じる女の子のセリフが妙にリアルでした。かずこちゃんが大声でトイレって言うたびに笑顔でしーってするのがめっちゃかわいかった…
女ってどこかバランス崩れるから…!っていうのに頷きまくりました。
情緒不足のランちゃんに、カップ&ソーサーの喜三郎がかわいいけどなんとなく異質で、そこがまたいい感じでした。
みんながわちゃわちゃやってるあいだのイチゴちゃんの伏し目がちなお顔が美人さん…
動きもセリフも勢いも止まらないイチゴちゃん、作中で一番しんどい心情なんじゃないかと思いながら見ました。
ナース服をめくって涙をふいたり、ウエイターさんの言葉にうれしそうにしたり、かわいい見どころもいっぱいでした。
イチゴちゃんとウエイターさんの関係が今後どうなるのかとても楽しみです。
葉子ちゃんと朋美ちゃんのやりとりがここでまとまって、自棄気味に自分のことを言う朋美ちゃんの手をにぎって劇場を見つめる葉子ちゃんの目がきれいでした。
百合さんの脱ぎかたがキレがあってうつくしかったです。野次に対するセリフもかっこよかった…
野次にいろんな役者さんがまざってて最初びっくりしました。休む間もないのがすごいです
葉子ちゃんのお父さんとお母さんの歌が大好きです。お父さんが舞台に上がったときの百合さんのうれしそうな顔が、ほんとに最高です。
鯛づくしの歌を葉子ちゃんも歌ってるのが涙腺にきてだめでした…
葉子ちゃんの言葉を聞いて、励ましつつ一緒に走りだす朋美ちゃんの笑顔が優しくてかわいくてきらきらしていました。
去り際、舞台上の両親を見てにこっと笑って、すぐ頼もしい表情に変わって走る葉子ちゃんと、それを優しい笑顔で見送る百合さんで、とてもあたたかい気持ちになります。DVDに入ってほしすぎる…
暗転のときに百合さんの肩に手をのせるお父さんも最高でした。
岩清水大臣がお客さんにお辞儀しながら通り過ぎるのが面白いです。
ランちゃんが姫華のパパ…?みたいなことを言いつつ4人がおしゃべりしていてかわいいですし、近くで見るととにかく足やお腹がおきれいで見とれました。
百合さんが見に来ているのがまたすてきです。
途中から手拍子なしになりましたが、ありだと速くなっていっちゃうからでしょうか。手拍子なしなのでお客さんが4人を見守ってる感じがしてほのぼのしました。
こんなにかわいいチアガール4人に応援してもらえたらさぞかしなんでもがんばれるだろうなぁと、竹森さんの振り付けはやっぱりたのしいなぁと思いました。ピンクスパイダーズ…横2列のときの葉子ちゃんの手がかわいいです。
姫華ちゃんのソロになるとき3人のほうを振り返って笑う姿や、緩急をつけながら脱いでいくときの横顔がきれいで、堂々と自信に満ちているように見えました。
ごめんなさいと言って泣く肩が一瞬前と違ってちいさく見えて、少し休もうと支える2人がとっても優しくて、ランちゃんも心配そうに見ていて、ここの4人の友情が好きです。
星影ウズメ嬢の過去とランちゃんのちいさいころの思い出、ランちゃんのお父さんの気持ちを考えると、ウズメ嬢の指やつまさき、それから曲や舞いが、話の深いところをなでているような感じで、夢見心地でした。
ランちゃんが目を輝かせて舞台を見ていたのが印象的でした。
ウズメ嬢がお父さんのほうを見るたびに言いようのない気持ちになります。
うつくしくて優しくて儚い時間だと思いました。
刑事さんたちは何役目なんでしょうか(2回目)
店員さんの声がとてもとても好きなので、むしろ店員さんにおチップお渡ししたかったです
うわああ女の子たちにこそ渡したかったああと思ったんですが、帰りにお渡しできるシステムだったので癒されました。
名乗りの口上が違ってて面白かったです。他の方のを笑いながら聞いてる豊さんもいました。
武さんお顔ちっちゃ!目きれい!とか、江夏さんの笑顔まぶしいお肌ぷるつや理想の肌…とか、竹野内さんお肌まっしろすべすべなぜ半笑い…?とか、お風邪召しませんようにとかいろいろ考えてたら、警部さんが手の甲にキスしてくださって、同じくされていらしたお隣のお客さんと一緒にぎゃああああってなりました。警部さんもお肌ぷるつやだった…刺青がセクシー…
イチゴちゃんと店員さんの今後の関係がやっぱり気になります。進展していったらいいなと思いました。
ジャージを着てもかわいさは変わらない5人すてきです。
スライディングが日に日にすごいことになっててジャージが溶けないか心配になりつつ、姫華ちゃんが一人暮らしをはじめた報告をしたときとてもたのしそうに見えました。自立していく姿に感動しました。もう大丈夫なの?と聞く葉子ちゃん優しい…
おんぼろアパートやだ!!の朋美ちゃんがひたすらかわいいです。ストリップの練習できるから、で笑顔に戻る朋美ちゃんも、お花を見つめる朋美ちゃんもほんとにかわいい
髪をいじりながら落ち込んでるランちゃんをみんなでかこんで心配してるのが、最初のころとまた違っていて女の子たちの関係性の成長を感じました。イチゴちゃんも一緒におしゃべりしてるのが無性にうれしくなります。
教官が喜三郎のことを話したとき、初日は客席からも えっ…という声が聞こえました。
ここまでずっと笑顔だったランちゃんが泣きながら踊るのが、とてもうつくしいしかなしいしで、この歌のシーンをずっと見ていたいです。情緒不足がこの件で補われたのがまたつらいけどとにかくきれいでした。
お地蔵さまの近くの席にいるとかなしみと笑いがいっぺんに来て感情が忙しいです。
4人の踊りというか動きもほんとにきれいで、これはこの場でしか見られないものだろうなと思いました。お花を持つ(はさむ)場所がそれぞれ違うのもまたいいし、どの角度から誰を見てもうつくしい…やわらかくて丁寧な動きがどの女の子もすてきでした。
喜三郎がさわやかにお墓から出てきて、みんながよかったねと笑ってランちゃんを抱きしめたりしていて最高でした。姫華ちゃんとイチゴちゃんの笑顔に泣けた…
葉子ちゃんの「わかんない。」を次回でもまた聞きたいなと思いました。ここのときイチゴちゃんに寄りかかりまくる姫華ちゃんが面白いんですが、ここは伏線回収なんでしょうか(理解力がない)
このたのしい曲、ダンスに気を取られまくってたんですが、ブラスとかキーボードが入っててスウィングっぽくて音の重なりがめっちゃくちゃかっこよくて最高で、やっぱりCDでも聴きたいです。
ウズメ様がとっととお履きになって?みたいなことをおっしゃるのがかわいかったです。あわててて姫華ちゃんのパンティがうらがえしになっちゃってるときがあってめっちゃ癒されました。ウズメ様のお話を聞くときの女の子たちの背中の汗とまっすぐな姿勢がとてもきれいでした。
ウズメ嬢の体のラインのうつくしさが尋常じゃない…「わたくしです!!」の勢いも面白いしかっこいい…
School of Stripを聴くと泣けてきます。全員の笑顔がまぶしくて、歌詞もすてきだし、ああもうすぐおしまいなんだなぁとさびしさも感じました。
ごあいさつのとき、ウズメ様が1、2、3と優しいお声と笑顔で調子を取っているのがすごく好きな瞬間でした。
この女の子たちの今後のお話をとてもとても観たいです。
♡葉子ちゃん
まず足が細くて細くて、肩も腕も細いし、横から見ても体が薄くてすごすぎました…スレンダー美少女…最初の脱ぐところの鎖骨あたりがほんとに女の子でびっくりします
おさげを結んでるドットのリボンがかわいい
体の軽さとぴょんぴょんとびはねるときの滞空時間がすごい
なんつてー!からのキスして、のギャップに良い意味で風邪ひきそうです
明るくて楽しい子だけど生い立ちについて卑屈になっちゃうところもあって、それがリアルで好きです
くまちゃんのルームウェアかわいい
姫華ちゃんとぶつかってごめんごめんしてるところに朋美ちゃんもぶつかるのかわいい
女子校にはかならずいそうな人気者タイプの女の子
次回はぜったい葉子ちゃんのソロが観たいです
♡ランちゃん
すみませーーーん!の声で、スト学がはじまるなーという気持ちになります(?)
ポニテの破壊力…
意外にもちょっと大人っぽい感じの香水の香り(最高)
沼田さんとのやりとりしてるときにスカートの中が見えちゃうよ見えてるよランちゃん!と何度思ったか…
自然の中で育った子なんでしょうか
しなやかな筋肉が元気なランちゃんらしくてぴったりな感じ
にこっと目を細めて笑うお顔を見てると幸せな気持ちになれる
ひよこのルームウェアかわいい
ほえ???で絶対笑うしかわいい
喜三郎がいればいいんだもん、がいじらしくてかわいすぎて泣きます
♡朋美ちゃん
ハーフアップが似合いすぎてて女の子にしか見えない…オレンジのシュシュかわいい…
イチゴちゃんの話を聞きながらはだけた制服直してるのがかわいい
ルームウェアの着崩れ方が女子そのもの…肩のあたりが女子…
早口のセリフも止まらないしかまないし、表情も豊か
かなしい話をしながら笑顔がはじけてるのが逆につらい
葉子ちゃんに謝られて、練習しよ!って言うときの笑顔がめちゃくちゃ最高
葉子ちゃんに相槌をうったり話し相手になったり、優しいところがたくさんみられてすてきです
朋美ちゃんのソロもぜったい観たいし、お金をだすので日記の朗読会も観たいです
♡姫華ちゃん
最初の衣装がかわいくて好きです
髪かざりが2種類あるのがお嬢様感があるしどっちもかわいい
動くたびに髪がお顔にさらさらかかってかわいい
制服のリボンがほどけたのを結んでまたほどけてたときがかわいかった…
喜三郎にぶつかられてランちゃんとはさまれるところとか頭抱えるところがかわいい
聖カトレア女学院の制服も見てみたい…
ルームウェアが汗でたいへんなことに
色白さんだからかチークが映えてる
しょうた君とのやりとりめちゃくちゃ面白いし、しょうた君のこと知らないふりしてるのもかわいい
床をさわったあと手のほこりはらってるのがとてもかわいい
最初とてもお嬢さまな口調だったのが、後半はふつうの女の子な感じになってて泣いた
喜三郎がお墓から出てきたとき葉子ちゃんとちょっと手つないでるのかわいい
♡イチゴちゃん
こっちよー!がかわいい
ウインクが最高
声がとってもかわいい…みんなのにんきものー!
ナース服めくって涙ふくところとかコーラを回りながら飲むところとかかわいい
千穐楽でお歌すこし覚えたの、がめっちゃかわいかった…
イチゴちゃんに関してはほんとになにもかもかわいくてかわいいという言葉しか出てこないかわいい…おっぱいちいちゃいのもかわいい…
メインの1人として大活躍だったイチゴちゃん、大千穐楽のSoSで涙ぐんでるように見えてもらい泣きしました…
ウズメ嬢の落ち着いた色のリップが色っぽくてすてき
百合さんとお父さんが好きすぎて、一条家が好きすぎてつらい
沼田さんの敏捷な動き
教官がリボンやコールをしてる暇がなかったって言ってた気持ちがわかるというか常に目が足りない感じ
教官の「気をつけて帰れよ!」さわやか…かっこいい…
土橋さんがランちゃんの近くにいるとそわそわしました
ばあやさんのれるれい、がかわいくてかわいくて…ひめかおじょうしゃみゃ!もかわいい…
あかさたなはまやらわふっふふー!の中学生たちかわいい…
「ぱいぱ…パン???」「ン!!!???」が好き
メンズキャバレーの店員さんがイチゴちゃんとしゃべるとき一瞬止まるのが面白かったです
それぞれ当て書きっぽいとおっしゃっていたのにもとても頷きました
M1>それぞれの女の子に合わせた歌詞と振り付けと合いの手がたのしくて元気がでます
M2>変拍子なのにこのスピードで歌って踊るのがすごすぎる…ウズメ様のソロかっこいい
M3>カラオケに入ったらパンティ持参で振り回したい衝動に駆られると思います、あとみちばたでふと歌いたくなってまずいです
M4>ものすごいスルメ曲でした。英語が得意な姫華ちゃん…ねこ好きなんでしょうか
M5>一条家の鯛づくしの歌最高です…百合さんすてき…お父さんのギターすてき…
M6>歌詞がとてもうつくしい…ウズメ嬢がお父さんのほうを向くたび胸がしめつけられます
M7>ランちゃん歌うまい…指先まできれいな動き 曲もとてもきれいな旋律
M8(?)>音が最高にかっっっこいい…!!1:45:33〜1:46:02くらいのところがめっちゃくちゃかっこいい…ヘッドホンで低音強めで聴くと超超さいこう…
M9(?)>SoSは何度聴いてもじーんとします。また劇場で聴けますように
前日までは、とりあえず振り回す用の下着を買ってみたけど大丈夫かな、ぼけっとしてるのでうまくのれるかな…などと思っていたのですが、いっぺんで登場人物も音楽も空気感もお話も大好きになりました。
そしてなにもしてないはずなのに観劇してるだけで次の日なぜか筋肉痛になりました。
脱ぎたてパンティのお洗濯?の香りがする舞台ってどういうことだろうなにかがおかしい…と我に返った瞬間もありましたが、それもひっくるめてたのしい思い出です。
初日、ちょこっとお傷はあれどみなさんとてもきれいなおみ足だなぁと思って、それが回を重ねるごとに青あざや傷が増えていって、絆創膏やテーピングをしている方もいらして、ものすごい汗だし、でもみなさんが常に笑顔で、全力をつくしている人の姿は他者にものすごいパワーを与えるんだなと思いました。
あざなどはお化粧とかで隠すこともできそうなところ、ぜんぶ隠さずすべて全開なのがほんとにすごいし潔いし、見てると痛そうでつらくなりつつもその心意気というか信念みたいなものがとてもかっこよかったです。制服のときの肩甲骨あたりの汗が羽のように見えてかっちょよかったです。
あんなにも体力と集中力の要る舞台を、休演日なしで完走されたのが、ほんとうにすさまじい偉業だと思います。
vol.2があると思ってこれを書いてるのですが、2では朋美ちゃん葉子ちゃんのソロが観られたら最高だなと思います。各キャラクターをさらに掘り下げたり、日常的なところやレッスンも見たいなぁと思いました。
それから、CDがほんとうに心からほしいです。金子さんのすてきな作曲、あんなに元気をもらえる曲の数々、毎日聴きたいです。
ウズメ様が次も来なさいといつもおっしゃってましたし、ランちゃんがまたねー!と笑顔で言っていたので、女の子たちや見守る大人たちの学園生活をふたたび観られる日をたのしみに待ちたいと思います。
今回卒業したのではなく進級したんだと思いながら、非常識な夢の時間にまた足を踏み入れられる日が来るといいなと思います。
女の子たちのがんばる姿ときらきらの笑顔に、また出会えますように。
戦国御伽絵巻ヒデヨシ 観劇メモ
心が熱くなる、大好きな作品です。本当におつかれ様でございました。すてきな御伽絵巻の世界をありがとうございました。
備忘録として書きます。感想と、お話のメモです。
箇条書きでつらつらと、ネタバレしかありません(ごめんなさい)
時系列でもなく、ごちゃまぜです。
色々こねくりまわして考えるのが好きなので、好き勝手な解釈ばかりです。歴史についても、大昔中二病で一瞬聞きかじっただけの知識です、申し訳ございません…
書き直したり書き加えたりごちょごちょやっています。
色々なまちがいはどうかご容赦くださいませm(_ _)m
サントラを…ください……
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【戦国御伽絵巻『ヒデヨシ』】
秀吉、光秀、半兵衛、シャチ、家康、ウツボ、登場人物一人ひとりの人生や考え方、思惑、さまざまな関係性が味わえるお話でした。
表情ひとつ、呼吸ひとつが、繊細にお話を作り上げていました。ことばとことばの間、沈黙の意味、顔色の変化、細かな点をすべて追って考えたくなる舞台でした。
木下秀吉
- 人情味あふれる優しさ大らかさ、どこかを 誰かをじっと見つめているときの目の澄んでいること
- 子供やお年寄りにも優しくあたたかい、従いていきたくなるお人柄
- 半兵衛との仲良し加減が日に日に上がっていっているようにお見受けしました
- 大親友との話も気になります
- 人を殺したくないという信念でいるけれど、半兵衛が自分を逃がすために実質自害し、シャチを目の前で失い、信長(家康)にも騙され、なくしたものがとても多いお方
- けれど、それらを経てもやっぱり人を死なせたくないという信念はお変わりない
- 「人の命なんだと思ってんだ!!」と光秀に掴みかかるシーン、たまりません
- 半兵衛亡き後は、どうしたら現状がよくなるかを自分で必死に考えてる様子で、お一人になった時どうなさるおつもりですか ということばに応えているようにも見える
- 光秀と力を合わせたかったけれど相容れないものがある、人の生き様だから説得しきれない部分の遣り切れなさも味わっている
- 戦乱の世を続けたくない、自分で天下を取るしか道がなくなったとき、光秀を討ちに向かうときの 覚悟を決めたような、すこし諦めきれないような、つらそうな表情
- 敵を蹴散らすために、不思議な力を見せつけるように手を広げたら敵が怯んで、それを見てあわわわ と一瞬動揺しているかわいい秀吉様
- 戦に生き、自分の居場所は戦の中にしか見出せないお方
- 信じたものに裏切られ続けている、不遇の人
- 秀吉に、手を取り合おうと言われて応とも否とも答えられない場面、どんな思いでいるのでしょう
- 秀吉がピンチの時に現れて助ける、光秀がピンチの時は秀吉が現れる
- 光秀が黒顕に殺されそうになったとき、秀吉が不思議な力を見せつけるように現れたときの光秀の口元が笑っている
- 人を死なせたくないのは綺麗事だし到底無理なことは分かっている、けれど秀吉のことを嫌いになりきれない、その上で相容れないことも承知している
- 殺陣のうつくしさ、オープニングで音楽のとぎれるのに合わせて刀をおさめる格好良さ、黒顕を後ろから刺し殺すときの刀を握りしめ直す手の優雅さ、刀を振るう動きが停止したとき髪紐がふわりと遅れて揺れる可憐さ
- 若かりし頃の声や演技が現在の光秀と本当に違う……慕っていたのに と、城など欲しくない と小さく叫ぶときのつらそうな表情、目のうるみ、そこから現在の光秀に変わり、表情ががらりと変化する
- 秀吉と訣別したあとの黒手袋が泣ける
- 流星群を仲間の鼓舞に使うと秀吉に話した光秀が、秀吉はそれを忘れているわけがないと思った上での行動だとしたら、この後秀吉と対峙することも頭にあるだろうし、全力でぶつかるだろう反面、戦乱の世でしか生きられない自分を秀吉にどうしてほしかったのか
- カーテンコールでの御辞儀、次の番の秀吉を呼ぶときの手の挙げ方や指先が最後まで光秀
- 不器用でかわいらしくて、生き様がかなしくて、大力さんも仰っていたけれど、愛される光秀公
- 秀吉に仕え、主を立て真面目で優しい半兵衛さん
- 常に何かを思い、憂いているような表情
- 月よりうごめく星に目がいく、物事の何手先も読んでいるんだろうと想像できる
- 直垂のひらめく様がうるわしい
- カーテンコールのあと、伏し目がちのまま移動して見得をするときの目に光が反射するうつくしさ
- 何かを決意したときの表情の変化がつらい
- もし半兵衛がいなくなったとき秀吉がどう行動するのかということや、無理だと理想を諦めてしまう秀吉に対する思いもあったのか
- 半兵衛の言動が「私がいないとだめ」なのか「私がいてはだめ」なのか、秀吉にとっての半兵衛の立ち位置がどちらともとれる
- 自分の先が長くないのを知っていたのか、最期の仕事をするといって自らの首を切る半兵衛、諦念をもった秀吉の目を覚ますことになったであろう衝撃的な行動でした
- 事切れるときに朦朧と宙を彷徨う視線、意識をはっきりもちながら命が尽きるようなときもあった
- 法螺が露呈してしまうから、名前を叫ぶことも駆け寄ることもできない秀吉の表情が壮絶につらい
- 一見無謀とも思える、文字通り命を賭けた作戦だけど、秀吉が危険な局面で半兵衛の吹いた法螺が効いている
- 自分が天下を取ると決めた秀吉を見て、儚く優しく微笑む半兵衛
- 秀吉と光秀が袂を分かつことも予測していたんだろうか
- もっと秀吉の右腕として仕えて、秀吉のつくる天下を見てみたかったんだろうなと思って泣けました
- 秀吉と光秀と半兵衛が、それぞれの得意なところを発揮して国を治めていく未来が見てみたかったと思えるのも、御伽絵巻ならでは
シャチ
- 純粋で、村が襲われた日から時が止まって心が死んでしまったような印象を受けるシャチ
- 重力に任せて下に降りてくるときの手練れたる雰囲気
- 黒顕に剣術を教わりながら、ウツボと暮らしてきた日々を思うとただただ泣ける
- 殺すことは良いことだと素直に思っていて、苦しいなら楽にしてあげると悪気なく口にする
- 秀吉や光秀、半兵衛のやりとりや話や思いを見聞きして、心を取り戻していった
- 笑わないシャチを笑わそうとする秀吉、光秀の場面があったからこそ、シャチは光秀を斬りつけこそすれトドメをさせなかった
- 秀吉の語る言葉に耳を傾けていたからこそ、守りたいものを判断できるようになった
- 殺陣の鮮やかさ、殺し方を叩き込まれているような刀の使い方
- ウツボを亡くした直後、自分の意志で秀吉を守り、また亡くなった
- 今までは命令で動いていたシャチに、ウツボや秀吉たちの思いが宿っていることがわかって泣けた
- 最期まで真っ直ぐで純真無垢な、そしてきっと熱い心を持っている人だった
- あたたかく包容力のあるお声、おだやかな笑顔、力強く優しい言葉
- なんてすてきな家康公なんだろうと思いながら、ただただ秀吉たちとのやりとりをたのしくほっこりしながら観ていた
- 最後の最後の手前まで、とても頼れる仲間という印象だった
- 秀吉のことを守り、半兵衛の心にも寄り添い、光秀ともバスケする仲になり、秀吉とはまた異なる人望の厚さ
- 光秀が、家康は嘘をつくのが下手だというようなことを言うシーン、2度目観たときぞっとした
- 知略を誰よりも巡らせていたのはこの人だった、半兵衛はどこまで察知していたんだろうか
- 顕如との最後のシーンは鳥肌もの、主人公サイドの目線でお話を観ていたので純粋に怖いし悲しいし、つらい
- 2回以上観た方は、劇中の家康の一挙手一投足が気になって仕方なくなると思う
- 観劇が終わってから史実を思い出して、そうでしたね……となるお方
- シャチ、と声をかけるときの優しく微笑む顔と、敵対していたときの秀吉たちを見るときの顔が全然違う
- ウツボが影の主人公、とても言い得て妙だと思いました
- 秀吉が信じている信長の部下が、ウツボたちの村をひどい形で襲ってしまった
- 苦しみがずっと続くなら、信長が天下を取るくらいなら、死んだほうがマシだと言い切る背景を想像すると泣けてくる
- 笑わなくなった弟の面倒を見て助け合いながら、処世術を学んできたのが悲しい
- 秀吉に心揺さぶられて、死んだほうがマシだと言っていた世を自分の意志で生き抜いた
- 兄が弟を思う気持ち、兄弟の絆をひたひたに、痛いくらいに感じた
- ウツボとシャチの兄弟は、信長のつくる戦乱の世に翻弄された結果だけど、最期に自分の意志で動いたところが本当に格好良かった
- 義昭公のおちゃめな雰囲気が、途中がらりと変化するのがすごい
- 扇子を使い、光秀に風が吹いてきたな、と笑顔になるところがとてもすてき
- 汚点となる、のときも扇子でちょんとする仕草が、台詞は恐ろしいし腹立たしいのに何だか憎めなくて、でも将軍としての地位があるのに実権を握れていないもどかしさや焦りも感じた
- 茶器をパスされてあたふたしているときのわちゃわちゃ感が可愛らしかった
- 顕如の、言ってることは真っ当かもしれないけどやってることのえげつなさがとても人間味溢れていた
- なよやかな立ち振る舞いと美しい笑顔、寛容なところが逆に怖い
- 流星群に怯える姿、黒顕に縋りつくのが幼く可愛く見えつつ、黒顕をも踏み台にして策を進めていく強かな人
- 家康との会話に鳥肌が立った
- 黒顕の、一段格が違うオーラがものすごく怖い、ラスボスだと思っていた
- 殺陣にも余裕がみられるし、誰も勝てなさそうな黒顕を、秀吉、光秀、シャチで倒したのが泣ける
- 腰布のひらひらがとてもとても格好良かった
- 三猿さんそれぞれの性格も違うし、開演前に客席を歩いて物語へスムーズに接続してくださった
- 動きのキレやなめらかさが観ていてたまらなかった
- シリアスな展開の中、かわいい三猿さんが清涼剤となって癒してくださった
- 途中で色々な役も務められていて、お猿以外にもたくさん演じられていてそれも楽しかった
- 立ち回りの方々が、殺陣でたくさん斬られていくのが、斬られ方が綺麗でリアルで目を奪われた
- 光安などの重要な役や台詞もたくさんあって、でも役に入り込んでいてすごい
- 音楽がとてもとてもたまらない
- オープニングの曲を聴くだけで今は涙が出る
- とても、フルオーケストラ演奏で聴いてみたい
- スコアがほしいです、演奏したくなる格好良さ
- しっとり落ち着いた曲で登場人物が姿を表すところも、切なくて泣いてしまいます
- 戦いのシーンの太鼓の一定のリズムや、家康が光秀のところに出向いたシーンの弦の音などなど、全部格好良い曲
- 本当に本当に本当にサントラがほしいです
- 衣装も本当に素敵
- 光秀の髪紐と花の紋の入った胸当て?、半兵衛の布地の多い直垂と肩当てのような銀色の布、家康のどっしりした陣羽織などなど、特徴がひと目で分かるし人柄も反映された素敵なお衣装
- どれも殺陣で映えるし人物の人柄が現れた衣装
- 色も鮮やかでほんとに綺麗
- 鳥獣戯画風の絵が、それぞれのモチーフとなる動物がとても可愛らしかったです
- 繰り返し観劇するほどに、どんどん味わい深くなる、飽きるどころかもっともっとじっくり観たいと強く思う舞台でした
- もし、こんな秀吉だったら、光秀だったら と考えて、とても楽しくなる御伽絵巻
- 役者さん方も手練れ揃いで、お一方ずつお話の頭から追って観ていきたいです
- サントラが出ますように
- お話自体ももっと読み込みたいというか、台本にどのように、どこまで書かれているのだろうというのも気になるし(役者さん方がそれぞれお考えになった表現とト書きとが気になります)、このヒデヨシのお話を小説で読みたいです
- マイクを通していない、肉声でお芝居が観られるのも、とても贅沢でした。鼓膜に音が響くたびに浄化されるようでした
登場人物の言葉を反芻したり、史実を勉強し直したり、いろいろと考えながら DVDを楽しみに待ちたいと思います。
五人の勇ましくうつくしい立ち姿、生き様は、忘れられません。
おん・すてーじ 真夜中の弥次さん喜多さん 双 感想メモ
おんすて弥次喜多双 大変おつかれ様でございました、すてきな舞台をありがとうございました。そして、三重(仮)まことにおめでとうございます。
以下、双のお話の流れにそった感想メモです。弥次喜多原作はじめ他の媒体の話もまざっております。微妙に修正・追記を繰り返しております。
好きにぶちまけた感想です。考察はほとんどありません、思い込みやら妄想やらが入っております。申し訳ございません……色々なまちがい等どうかご容赦くださいませ。
そして語彙力はゼロです
・・・・・
客席で待っている間あらいさんの曲がかかっていて、初演の時をなつかしく思い出しました(cameraやbee、リボン、凸凹を流してから初演を観ると、劇場の空気を思い出せて最高です)。
今回★LUCKY★が流れていて、歌詞はとても双にぴったりなのに終盤の音のカオス感にぞわっとしました……双がはじまる前の選曲で、とてもたのしみな気持ちと、すこしぞわぞわした気持ちとで開演を待ちました。
事前のイベントで女装という言葉がちらっと出ていたので(多分)、てっきり蓮と石段の話をやるのかと思っていたところに、席に着いたとたんボンドガール達が悠然と客席の間を縫って歩きはじめたので、初回の衝撃といったらすさまじかったです。
バーバラさんの腹筋とおしりと腰を抜かしそうになる対応、ジョディさんの面白い言動の数々と肌の美しいこと、ローズちゃんのびっくりする衣装とはじける笑顔、パメラちゃんのセクシーダイナマイト美女っぷり、リーのかわいさ全開のアイドル感、最高でした。
ボンドガールのBGMがめちゃくちゃ好きです元気が出まくります。切にサントラをお願いします……
添乗員さんが今回はふたりでいらっしゃいました。
田代さんは初演でも添乗員として観客を弥次喜多の世界へ案内してくださったので、登場なさった時の安堵感が半端なかったです。カオスな話とのスムーズな接続といいますか、そのような感じでものすごく安心しました。
福井さんとの掛け合いも面白くて、お二人がとても頼れる兄貴分のような感じがしました。話すとき、福井さんが一瞬呼吸をするのが毎回面白かったです。
『弥次喜多ダンシング』のイントロが流れた瞬間、おん・てぃーびーからの旅の続きなんだなあと勝手に思って涙腺がゆるっゆるになりました。あの音楽を全身にあびて双がはじまるのを感じられることがまず幸せで、鳥肌が立ちました。
明かりがつくと弥次喜多の姿がぼうっとうかんでいました。おんすての舞台上にふたりがいるのは1年半ぶりくらいでしょうか。ぴかぴかきらきらかがやいて見えました。
ふたりがいっしょにいて、たのしくやりとりしているということに泣けてきました。ガンダーラやら左耳の妖力制御装置やら面白ワードが序盤からちりばめられていて、ふりだしちゃうふりだしちゃうとおそろいの動きをしていたり、TVのカスタネットを持ち出して叩いていたり、ファンにとってはたまらないものばかりでした。
突然喜多さんが、おいらはニセモノだと泣き出すのに対して喜多さんはほんものでいと返し、優しく宥めながら、おクスリやめてずーっといっしょに暮らすんだろう?と語りかける弥次さんの優しさかっこよさに感動しきりでした。
おん喜多さんは個人的に、大人っぽい所作や一周回った現実的な考えはあれど、そこはかとなく幼さももっていて、泣くと弥次さんが来てくれるということを知っていて泣いているように見えるときがあります。おクスリのせいもあるでしょうが、声をあげて泣いたと思ったら泣き止んで、自分から弥次さんを抱きしめてやるよと言ったりして、感情の起伏がマイナス100からプラス100までを秒で行ったり来たりしているのが最高にたまりませんでした。
おん弥次さんは弥次さんの優しい部分がなみなみたっぷりで、手のかかる喜多さんを許しているというか手のかかるところが大好きなようにも見えました。困らせねえでくれ、とよしよししてあげている弥次さんは、おん弥次さんならではというか、この関係性はおん弥次喜多だからこそだなぁと思って泣けました。
いいんだよ見せつけてやれば!の後の「双……」で照明がハートに見えたときがあってにこにこしてしまいました。
双オリジナルキャラのヒサオとアケミは見ていくうちに、(超勝手な解釈ですが)千年ムスコのような立ち位置のようにも思えました。最後の方は紅牛や奪衣婆のような役割もしていて、このふたりの物語が軸として、さまざまにぐじゃぐじゃな世界をすっきりとみせてくれていました。
それからループというのもしりあがり先生の世界観だなあと思いました。
弥次喜多が「おいらとおめえと手に手を取って、行くぜお伊勢参り!」という決まり文句で旅に出るのを一体あと何回観られるのかなとも思ったり、川尻さんが仰っていましたが「同じ弥次喜多はいない」という言葉がほんとうに弥次喜多そのものだなと思いました(語彙の消滅)。この決まり文句、何度聞いても涙が出ます。
今回の歌詞も川尻さん作詞なのでしょうか、ほんとうに歌詞に泣かされます。
『弥次喜多ダンシング』を最初聴いたとき、どうしてもinDEEPの『再会』以降の弥次喜多を思い出して、このかわいいダンスとすてきな曲にこの歌詞をおつけになるのか……と泣きながら感動しきりでした。
『たびたび、たび』体を低く構えていた弥次喜多が、手に手を取って歌って踊り出す瞬間が、最高に贅沢だなと思います。
世界で一人の相棒、いつでも生き返る、という歌詞の弥次さんでまた涙腺ぼろぼろになりつつ、おめえの手を握り返すんだ、で弥次さんを見る喜多さんに、弥次さんが笑顔を向けて、それを見た喜多さんがまたうれしそうな顔をするのがたまりませんでした。
歌やダンスをそつなくこなす喜多さん、さすが元役者だなといつも思い出してにやけてしまいます。そして歌の時だけではないのですが、弥次さんの笑顔がほんとうに、おてんとさんのようです。曲の終わりのポーズも初演と似ていてまた感動しました。
霧の中、くさいのを嫌だとか幻滅しただとか思わず、それすら自分たちのやりとりの一部にするのがさすがの間柄です。
ボンドガール達のかわいさ美しさといったら……最初こそ面食らいますが、近くで拝見するとほんっとうに美しくてびっくりしました。接着剤少女はじめ、短い言葉の応酬がたのしすぎました。
バーバラさんは動きがキレッキレでかっこよかったです。「かっちょいい……」が猛烈にかわいかった……諜報員との掛け合いもたのしかったです。
ジョディさんはダンスが上手すぎてさすがでした。キャッチするものが落ちてこないのとか、喜多さんにだいじょうぶですかぁ……と言われて怒るのも面白かったです。
ローズちゃんはダンス中に歩く姿や側転するのがとってもかわいらしくて、歌の発音もアメリカっぽくて、座った姿や声が太くてかっこいいギャップにやられました。
パメラちゃんは美女っぷりがほんとにすばらしくて、所作や笑顔がほんとに女性にしか見えないし、語尾がちゃんと「~~よん♡」に聞こえるのがびっくりしました。
そして元々ボンドガールの中では特にリーが大好きなのですが、松本祐一さん演じるリーがかわいくてしかたありませんでした……台詞をバーバラさんにとられたところや、歌って自分たちを鼓舞しようとするときの言い方がたまらなかったです。
弥次さんがジョディをじょでーと言っていたのがとても弥次さんでした(?)。YES!でいっしょにポーズを取ったり、ジョディにさわって怒られたり、急かされて泣きべそかいてる喜多さんもかわいかったです。
ジェームスボンドが愛原さんだとは夢にも思っていませんでした。格好良すぎました。そ、そんなつもりでは……の声が可憐で、次の瞬間の声がダンディすぎて惚れ惚れしました。
撃たれた喜多さんがうっと脇腹を押さえてゆっくり倒れたときの美しさと、なぜかはにかみながら喜多さんのもとに寄っていく弥次さんのかわいさが謎なのにたのしかった……霧が晴れたZ(めっちゃ笑いました)
この霧と石のお話、わけがわからないけどとても切ないお話だなと思っていたので、心落ち着く音楽とともにガール達の映像が流れて、それがほんとにかわいくて、切なさの中にたのしさもありつつ終わって穏やかな気持ちになりました。
愛原さんのアナウンスが面白くてしょうがなかったです。ウグイス豆の水浸しがしりあがり先生らしさ炸裂という感じでした。塀の向こう、ぐるぐる回る盆もしりあがり節という感じがしました。
この じゃんけんのやつ、おん弥次喜多のかわいさとあいまって最高でした。何でもありルールのときの喜多さんの動きが毎回へんてこでかわいかった……パラグアイの続きがあったことに笑いました……蛇……
エンドレスカベー、おちんちん、熊に殴られたみたいな顔、カーニバル!うん!、ヘイヘイヘイミュージックチャンプ、弥次さんは今日もかっこいいなあ~!等の喜多さんの自由度の高さ、それを軽く流したり気にとめなかったりいっしょになって盛り上がったりの弥次さん、双の関係性がほんとうに好きです。
お武家様、ノリがよくてかっこよくて、塀の前でぴょんぴょんしている姿がかわいかったです。あんなに殺陣があるとは思っていませんでした。ぐるぐるしている間ずっと大変な手数の殺陣をやられていました。
奥方の美しいこと……衣装がめちゃくちゃお似合いでした。美しいのに舌打ちして去っていくのが大好きです。オオクワガタの人にキレて詰め寄ってたのも最高でした。
目に臼……メビウス!と、自由なのに勘が鋭い喜多さん、いつもいろいろと気づくのは喜多さんだなと思います。メビウスの映像、原作の塀におん弥次喜多+お武家様ですごかった……
お武家様が弟に再会するというのがまた切ないお話でした。何ともいえない表情でお武家様を見送る弥次喜多、お元気でと言葉をかける弥次さんと、力なくはにかむ喜多さんで、余計切なくなりました。
万ジョンという略称がほんとにおなか痛くなるくらい笑いました……パンフレットやツイッターで……
万ジョンさんの曲が増えてたのにも笑いました。愛されキャラの万ジョンさん、グッズがほしいです。千秋楽でのへんな動きが忘れられません。
その横で、着崩れた喜多さんの着物を直してあげていた弥次さんの甲斐甲斐しさも忘れられません。藤原さんが帯を持ってふらふらしていると唐橋さんが着付けてくれる、という話を思い出しました。
回答で印象的なのは、なかのおおえのおうじFes.です。
そして、万ジョンさんがヒゲを与える役というのに驚きました。
パリピかい!?のくだり、双の弥次喜多はふたりでこういう遊びをするのが多くてかわいくてしかたないです。
糊の里のお話はいろいろ考えさせられるなと思うのですが、弥次さんの 別に愛と肉欲なんざ混乱してたっていいと思うけどなあ……という台詞で万事解決してるのが好きです。
ここでも喜多さんの勘の良さが発揮されてますが、ここで見得を切るとは思っていなかったので、また贅沢なものを観たなあと思います。映画では、旅に出るときに 面白くねえわけがねえ!とかっこよく決めてた喜多さん、双ではかわいさ成分多めなのが最高でした。
松本祐一さんの演技に涙が出ました。何を背負っているかわからなくなってしまった、という男の人に、奧さんはとってもきれいでしたよ、と若奥さんが声をかけるのがたまりません。それを聞いて、見ることができない背中の遺体に優しく触れる姿で、また涙腺がこわれました。
その横で遺体の足に顔がさわってしまった喜多さんに泣きつかれる弥次さんもかわいかったです。
世話役夫婦の体がはがれてお互いの姿を見られたところも、うれしそうな声に感動しました。糊の里はほんとうに心がぽかぽかする終わり方で、ほっとなごみました。
そんな中、実は繰り返しているというのが双の弥次喜多の世界で、繰り返しながら次の話へと移り変わっているという面白い構成でした。
糊の里のあとに晩餐会をもってくるという……
『晩餐会』は、インタビューなどで知るまでは正直舞台ではやらないと思っていました。
つめたい空気がふっと流れてきて、真っ暗闇の中、蝋燭の灯りがぼうっと見えたときは、本気で戻さないように口を押さえるのがやっとでした。暗がりに喜多さんの着物の黄色が不気味に浮かび上がって、襖がうすい朱色のように見えてすさまじかったです。
加藤さんの義眼の男は、こわい などという生易しいものではありませんでした。台詞のひとつひとつに、聞くものが総毛立つ何かが滲んでいました。ただでさえ……からの台詞で、ああ晩餐会を舞台で観られてよかったと思うと同時に、全身が凍りました。しぬかと思いました。初日は、爪の間に……のところで笑い声が起きていたような気がするんですが、日が経つにつれだんだんとその笑いもなくなっていったのが余計おそろしかったです。
でかい男が登場してから、ずっと鳴っている低い音の気持ち悪さでかなり精神をやられました。
足立さんのでかい男、ずっと桶がほしいと繰り返し言っている中で、お侍と義眼の男の仲を諫めていたりと優しげな雰囲気もありました。声色の使い方がほんとうにお上手な方だと思いました。
お侍さんが始終空中をそわそわ見渡していて、寒い寒いといいながらお伊勢さんに執着していたのが印象的でした。黒リンパの襖を開けたのが義眼の男でなくお侍さんというのも強烈でした。刀をなかなか仕舞えなくて、刃を直接持って仕舞っていたかわいい仕草が、晩餐会で数少ない、ふっと息をつけるところでした。オミツちゃんと五平さんが足をちぢめて喜多さんを通すところもほんのちょっと息をつけましたが、それ以外は無理でした。
オミツちゃんは、妖艶なあがささんが演じるということもあって、鳥の王のもとにいるオミツちゃんのイメージももちながら観ました。あの狂気は何にも形容しがたいものでした。あ、い、の表現の仕方もなるほどと思いました。
五平さんの、次第に露わになっていく怖さや狂い加減、たまりませんでした。話をうまいことそらしながら、その場にいる人々を混沌に向かわせていくのが、あの笑顔がほんとうに怖かったです。突如すばらしい声で歌い出すのもおそろしかった……後半の回はオミツちゃんも歌ってて恐ろしさが倍増してました……回数を観たので、かろうじて、黄泉魚のハーブ焼きをぶん投げたのが一度だけうまいことお皿にのっていたのを目にすることはできましたが、笑う余裕はありませんでした。
愛原さんのマミちゃんの執念、生きることへの未練がつらかったです。誰でもああいう境遇になったらそうなってしまうんじゃないかと思いました。歌がかわいいのが余計くるっててしんどかったです。
松本寛也さんは弥次喜多と同じかそれ以上にずっと舞台上にいて、でも各登場人物の印象が強すぎてそういう感覚がありませんでしたが、あとから確認したら本当に出ずっぱりですごいです……ヒサオがこの一連の話をわかりやすくしてくれていたようにも見えました。
シロのヒーローっぽさはさすが松本祐一さんというか、シロがつなぎとめてくれたものもたくさんあって、まずイベントでシロが出るということを知ってからどうなってしまうんだということばっかり思っていました。ふたりに立ち向かうシロが本当にかっこよかったです。
そしていちばんびっくりしたのが、『神様』ということでした。ものすごい衝撃が……上のほうで面白い動きをしていましたがおそろしくてしょうがなかったです。この神様については何かいろいろ考えてしまいました。屏風を閉めたのも神様だし……どういうあれなんでしょうか……
晩餐会後半喜多さんの表情がぬけおちたような顔をしていたのが強烈でした。おびえたような顔が次第に無表情になって、誰が何をわめいていても宙を見つめているのに鳥肌が立ちました。メインディッシュにフォークを振り下ろす直前のわずかな間、弥次さんを見つめる様子がしんどすぎました。刺した後の虚無の表情、弥次さんだと気づいたときの感情が戻ってくる様子、晩餐会を観られてよかったとまた思いました。本当に転びながら無我夢中で駆け寄ったり、いろんなものを吸い出されてるときにげぼっと咽せたりしたときがあって、喜多さんにとっても心身ともに疲弊する話だったと思います。
弥次さんが、自分が誰だかわからなくなっているところで無性に泣けました。マミちゃんや神様に翻弄されて、何度も襖の向こうに行こうとする弥次さんが無意識に喜多さんやお伊勢さんを求めているのが、そこをぼこぼこ殴られているのが見ていてつらかった……。
ヒサオに逃げろ、男なら旅に出ろという言葉を伝えているのを、やっぱりどこか千年ムスコへの言葉に通ずるものがあるような気がしながら聞きました。『えにし』の歌詞でもありましたし、おんTVの「おめえらもついてこい」を向けている相手を勝手にそう感じていたので、ヒサオがんばれと思わずにいられませんでした。完全に妄想ですが『弥次喜多パンク』の最後の、「おめえに届け」も同じくそう思いました。
何より盆が回転するというたまらなさ……しりあがり先生のうみだした作品が舞台上で生きて回転していることが本当にすごい、としか言いようがありませんでした。
おいでませ地獄の歌と、いやだと叫ぶ義眼の男の声がいつまでも頭から離れません。
戻ってくるとき、おかえり喜多さん と穏やかな声で呼ぶ弥次さんにほっとしました。
五平さんとオミツちゃんがいるので、今後舞台でどうなるのか気になってしかたないです。
『晩餐会』からの『海』は、心から驚いたのと、泣けたのとで、感情がものすごく忙しくなりました。『海』のお話は、おん弥次喜多さんで観られたらいいなとずっと思っていたので、本当にうれしかったです。
「貝をふんだー!!」と大騒ぎする喜多さんがやっぱり良い意味で幼く見えました……どうも おん喜多さんは弥次さんに愛されてることをちゃんと自覚していて、そのことに幸せをちゃんと感じていて、死にあこがれは抱いていても自分には弥次さんがいるということを理解して大好きでいるように思える(当社比)ので、あれほど突拍子もないことを言ったりやったりしても弥次さんは一緒にいてくれるということをわかってる(ように見える)喜多さんが、弥次さんの一言に その愛されてるということが揺らいでいる様子が、心の底からつらかったです。
おん弥次さんは優しくて、喜多さんのことを大事に大切にしているので、ついうっかりあんなことが口をついて出たんだろうかなとも思いつつ……原作弥次さんは割とひどいことを笑顔でしますし、喜多さんもどう思ってるのかはわからないけどそれを許してるというか、ちょっとある面ではあきらめてる部分もあるように見えるので『海』でとうとう拗ねたっていう感じもするんですが(それでも涙を流してて、見てるのが悲しすぎましたが)、おん弥次喜多さんで『海』をやると、弥次さんの愛や優しさにぬくぬくしていた喜多さんが突然足場を失うという衝撃が伝わってきて、破壊力がすごいな……と観てから思いました。軽率に観たいと思ってた自分をビンタしたいです。
なので、眠たげな弥次さんの隣で貝をふんだーと大声で騒ぎ、失われた方が価値がわかると言われて、普段あんなにとんちんかんな行動をしてるのにそれがその一言でぴたっと止んで、でもすぐ問い詰めたりせず黙ってその場を去っていくときの喜多さんの顔がたまらなくつらかったです。すこし笑ってつぶやく顔がかなしそうで、裾にするりと消えていくとき貝を耳に当ててたときがあって、もうその時点で心の内はかなしさでいっぱいになってしまってるんだろうなと思うとしんどかった……
おいらのせいで喜多さんが失われちまったと大慌てする弥次さんも、唐突に現れるプラトンも大好きです。プラトンのおんすて感が大好きです。あああ。という返事やらどこを指してるんだかわからない指や手やら、罪人は初演の修子さんの甲高い叫びを思い出したのもあいまってめちゃくちゃ笑いました。おんすてに出てくる、「よくわからないんだけど良い人っぽい人」が大好きです。
ヒサオと弥次さんのやりとりは、双のまとめというかここに大事なことがぜんぶつまっていて、あたたかい歌もすてきでした。いっしょにいられるうちに気づかないといけない、ちゃんと失うということがどういうことか、先に進むために何が大事か、ヒサオとアケミのシーンは何度も観返したくなります。アケミの最後の手は何かもうさすがすぎました。
弥次さんの弥次さん のかわいさがとんでもなかった……こんなにかわいい童貞があってたまりますかと思いながら、とっても優しくて、弥次さんのことを誰よりもわかってる(当たり前かもしれない)DTさんがいなかったらどうなってたんだろうなと思いました。
一生をかけてもいいと思える大切なもん、が当たり前ですが喜多さんで、失いたくないものなんだということに目頭が熱くなりました。
ひとりぼっちでシャボン玉を吹く喜多さんのさびしさに涙しつつ、未練の唄にも続きがあるんだなと思って笑いました。カスタネットをべちべち叩いたと思ったらリコーダーを適当に吹き始めたかわいさに笑い、迎えにきた弥次さんにもう若くないし、とつぶやきながら呪いの貝までぽいぽいと捨てていくのに泣きました。
優しくて喜多さんを大切にしてるけど、肝心なことを素直に口にするのは苦手な江戸っ子っぷりを弥次さんが発揮しててかわいかった……DTさんが言い合うふたりを愛おしそうに見つめながら叫ぶのが、面白いんだけど泣けて泣けてしょうがなかったです。
海に飛び込んで、珊瑚やらわかめやら言いながら泳いでるふたりがもう仲直りというかお互いに向かい合っていくというのが弥次喜多だなと思いました。おいしい?しょっぱい。だよね。のやりとり……
またふりだしか……と自嘲気味に笑う喜多さんに、きっと先に進んだんだと差し出す弥次さんの手が優しさであふれていました。拗ねる喜多さんに、部屋でもどうにも口にできない弥次さん、口にしなくていいから形にしておくれよ、に対してのありがとよ、という返事にたまらない気持ちになりました。
笑みでゆるんだ口元を満足げにぬぐいながら、歌う弥次さんを見ている喜多さんが、最高にしあわせそうに見えました。
『弥次喜多パンク』は圧巻で、しあわせをありがとうございますと思うのと同時に、歌詞でどうしてもinDEEPの概念へ向かう弥次喜多のことを思い浮かべてしまって、こんなにたのしく歌って踊っているのに深淵が垣間見えるようでいくつもの意味で涙が出ました。「おめえに届け」の相手が弥次喜多それぞれのことを指しつつ、いろんな考え方ができるような気もして、目の前に広がるきらきらな登場人物の方々が笑顔で歌い踊っていて、めまぐるしく贅沢な時間でした。
歩みをはじめたヒサオに、またな!と送り出す弥次喜多をヒサオが振り返ってふしぎそうな顔をしたり微笑んだりして、ここから先に進んでいくんだということがわかって、心がぽかぽかしました。また拗ねる喜多さんと、ちょっと遠回しに気持ちを伝える弥次さんを見ていると にこにこしてしまいます。誰かの背中を優しくさすって押してあげるのが、真夜中の弥次喜多の大好きなところです。
最後も、いっしょにいくかい?いいのかい、ありがとよ。というやりとりで終わるのが、おん弥次喜多はほんとにすてきだなと思いました。
弥次喜多は魂がひとつとひとつでふたつ、という川尻さんのお言葉がほんとうにぴったりで、川尻さんのお言葉で頭の中が整頓されるといいますか、すっと気持ちがまとまる感じがいたします。ここまで原作を大切に忠実にした脚本、そして役者さん方の魅力をたっぷり引き出す演出、原作ファンにも役者さんファンにも、ほんとうにうれしいことだと思います。それを叶えてくださる川尻さんのお力は計り知れません。
いつの間にかいっしょにいなくなることで面倒が巻き起こる、 説明もなく理解する前に話が進んで積み重なっていくという、役者さんやしりあがり先生のお言葉を思い出すと、弥次喜多の面白さがさらに深まっていく気がします。
原作でも映画でも、弥次喜多はなかなかいっしょにそろう時間が短い(特に映画は、いっしょにいる時間のほうが短いのではと思うほどに離ればなれで、ずっとお互いを探しているような感覚でした)ので、余計に切なさやつらさがふえていくようなところもあるのですが、双は離ればなれになることはあれど、いっしょにいる時間がとてもたのしそうでしあわせそうで、古谷さんもブログで仰っていましたが、弥次喜多のことを一生見ていられる、というのがほんとにその通りで、ずっとずっと見ていたくなるふたりでした。
・・・・・
次回は三重(仮)ということですが、しりあがり先生のお言葉をお借りすると『今回はどんなだ!?』と、また思うようななかみになっているのだろうなと思います。真夜中の弥次喜多はどうもお伊勢に着かないんじゃないかというところはありますが、三重という仮称がついているのでいろいろな意味が考えられてものすごくたのしみですし、晩餐会が舞台になったことで、その後の五平さんやオミツちゃんは……と思うところです。
東海道中膝栗毛から216年になる来年の三重(仮)、いちばんあたらしい弥次喜多の世界を味わえる時代にいられてよかったです。
そして、おん・てぃーびー2期もあったらいいなと、三重の続きもあったらいいなと、弥次喜多の旅がずっと続いていけばいいなと、切に願っております。
さらにお伊勢さまに願うとしたら、おん弥次喜多さんで、ふたりの出会いのお話を、いつか観ることができますように。
長々と大変申し訳ございませんでした。
たのしくやさしく、奥深い双の旅を、ほんとうにありがとうございました。
きょうの弥次喜多は どのあたりを歩いているのでしょうか。